倉敷教会 創立の地

くらしききょうかいそうりつのち

山陽本線 倉敷駅から南東に800m。倉敷美観地区の大原邸北側、誓願寺山門前の“じゃらじゃらCafe”の店先に「倉敷教会創立の地」と書かれた碑が建っている。

岡山地方には 明治10年ごろにはキリスト教の種がまかれており、明治13年(1880) には同志社大学創設者の新島襄が倉敷を訪れて布教活動を行い、ゆっくりと倉敷の地に育っていった。

教会はまず明治15年(1882) に 倉敷本町に建物を借用して“講義所”としてスタートし、1905(明治38)年に誓願寺向かいのこの地で教会が創立された。創立の会員は25名。倉敷の街の発展に大きな寄与をした人たちが顔を揃えている。

薬種業を営んでいた林源十郎氏、倉敷紡績の社長で社会・文化事業に熱心に取り組んだ大原孫三郎氏、日本で最初の孤児院を開設した石井十次氏等の様々な会員によって創立され、教会は倉敷の歴史と文化の形成に深く関わってきた。

現在の倉敷教会(日本基督教団倉敷教会)は、この発祥地より北に400mほどの倉敷市鶴形1丁目にあり、大正12年(1923) に新築・移転している。木骨コンクリート造の3階建てで、建設当時の姿をよく残している。設計者は東京神田に文化学院を創設した西村伊作氏で、石積みの塔とスロープのある印象的な建物は、倉敷の街を象徴する名建築として国登録の文化財になっている。

写真

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碑文

倉敷教会創立の地

Kurashiki Church was founded here in 1906

  一九〇六年七月一日 聖書講義所があったこの地に、
  二五名のキリスト教信徒によって倉敷教会が創立された。

一〇〇周年を記念して

二〇〇八年  日本基督教団倉敷教会

地図

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倉敷市阿知2丁目 付近 [ストリートビュー]