日本 梨 新品種 生誕之地

にっぽんなししんひんしゅせいたんのち

世田谷区深沢の住宅街ある東京都立園芸高等学校の構内、本館前の木の下に「日本梨新品種生誕之地」の石碑と「日本梨新品種育成記念碑」という標識が建っている。後者は世田谷区が建てたものと思われる。

この学校は園芸高校なので、構内に実習用の畑や日本庭園・温室などがあり、面積も高校としてはかなり広い敷地である。

正門前に「史跡・兎々呂城」と書いた標識が建っている。「兎々呂」は「トトロ」と読むが、宮崎アニメの「隣のトトロ」とは関係がない。豊臣秀吉が北条氏を倒す以前、南条氏がこの一帯を支配し深沢城を築いたが、それが(あるいはその出城が)「兎々呂城」だと言われる。

「兎々呂城」は“とどろき”とも読むことができ、これが「等々力」の地名になったと思われる。

【リンク】東京都立園芸高等学校

写真

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碑文

日本梨新品種 生誕之地

 京都帝国大学教授農学博士
菊地秋雄先生ハ吾カ母校在職
中大正四年日本梨在来品種ノ
人工交配ニ依ル種子ヲ此ノ地
ニ播種シ実生ヲ栽培シテ研究
数年ノ後茲ニ新品種ヲ得タリ
所謂菊水・八雲等是レナリ

昭和十四年十二月 建立
 東京府立園芸学校
 十九期卒業生一同

日本梨新品種育成記念碑

故菊地秋雄博士が本校在職中、大正4年(1915)、ナシの新品種「菊水」「八雲」を育成、昭和2年(1927)に発表した。「菊水」と「早生幸蔵」の交配から「幸水」が、「菊水」と「八雲」の交配から「豊水」が生まれた。

地図

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都立園芸高校 付近