千の風になって 名曲誕生の地

せんのかぜになってめいきょくたんじょうのち

函館本線 大沼公園駅から北東に500mで“大沼公園広場”に出る。ボート乗り場付近から西大島橋を通って西大島に渡る。島の北側の湖畔に直径3mほどの、球面を薄く切り取ったような形に中央がふくらんだ円盤状の石のモニュメントがある。その中央に「千の風になって名曲誕生の地」の文字が刻まれている。

『千の風になって』は、作者不詳の英詩『A THOUSAND WINDS』を作家の新井満氏が日本語訳し曲をつけたもの。

新井氏は平成15年(2003) に写真詩集『千の風になって』を発表し、自らが歌った同名のCDを発表したのがこの曲の世に出た最初で、その後数人の歌手が カバー曲として歌った。特に平成18年(2006) のNHK紅白歌合戦で秋川雅史氏が歌ったことで俄然注目され、CDの売り上げは100万枚を超えたといわれる。

新井満氏は平成12年(2000) ごろに、ここ大沼の静かな美しい大自然の中に別荘を建て、この曲を作詩・作曲したと言われ、「名曲誕生の地」として平成20年(2008) 4月にこのモニュメントが設置された。

ちなみに、秋川雅史氏の出身地 愛媛県西条市や新井満氏の出身地 新潟市も『千の風になって』の「ゆかりの地」として名乗りを上げており、3市はそれぞれ連携して街おこしに取り組んでいる。

大沼公園の北にある駒ケ岳は、渡島(おしま)半島の内浦湾側に臨む活火山で“渡島富士”とも呼ばれる。かつては富士山のような美しいコニーデ型の山であったとされるが、江戸時代の大噴火によって山頂が崩壊し、現在では富士山の上部を切り取ったように外輪山のみが見えている。

駒ケ岳は江戸時代以来十数回の噴火を繰り返しており、その周期はおよそ25年になる。

大沼国定公園は駒ケ岳の噴火による堆積物が川を埋め立てて出来た湖。‘大沼’‘小沼’などがあり、直径数mから数百mの島が無数に点在している。それらの島のうちいくつかは橋で結ばれ、島巡りの散策路が作られている。

このモニュメントは東大島-西大島を巡る散策ルート「大島の路」の途中にある。

写真

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碑文

千の風になって
名曲誕生の地
大沼国定公園

このモニュメントは、名曲「千の風になって」が、
作家の新井満さんによってこの地で作られたこ
とを記念し、建立されました。モザイク状の石
は、七飯町特産の安山岩です。いのち・再生の
祈りを込めて、円盤の中央はもりあがった形に
なっています。どうぞ千の風に吹かれながら、
美しい景観をお楽しみ下さい。

2008年4月25日
千の風プロジェクト実行委員会

地図

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亀田郡七飯町 付近 [ストリートビュー]