臼井八景 発祥乃地

うすいはっけいはっしょうのち

京成本線 京成臼井駅から 北に800m。成田街道 中宿交差点の300m程北に臨済宗 円応寺(佐倉市臼井田966-1)がある。寺の門前に「臼井八景発祥乃地」の古い木碑が建っている。

「臼井八景」とは, 1698(元禄11)年に印旛沼周辺の八つの景勝の地を, 中国(北宋の時代)の「瀟湘しょうしょう八景」にならって定められたもので, 円応寺の住職によって選定されたためこの寺が臼井八景の「発祥の地」とされる。

「臼井八景」は,以下の8個所を指し, それぞれに名前が付けられているが, 現在は当時の景観が失われてしまったものも少なくない。

  • 城嶺夕照じょうれいせきしょう 〈臼井城址)
  • 洲崎晴嵐すざきせいらん 〈八幡台)
  • 師戸帰帆もろときはん 〈船戸大橋近く)
  • 舟戸夜雨ふなとやう 〈船戸大橋近く)
  • 光勝晩鐘こうしょうばんしょう 〈光勝寺)
  • 瀬戸秋月せとしゅうげつ 〈西印旛沼サイクリングロード沿い)
  • 遠部落雁とうべのらくがん 〈西印旛沼サイクリングロード)
  • 飯野暮雪いいのぼせつ 〈西印旛沼サイクリングロード沿い)

円応寺は 臼井城の第6代城主 臼井興胤が創建した寺で, 以後 臼井氏の菩提寺となっている。臼井氏は, 千葉一族(坂東八平氏の一つに数えられる下総の豪族。戦国大名となった) のなかで最も古い一族で, 平安時代後期に千葉氏から分かれたとされる。 なお, 碑の文字は 風化してしまい現在はほとんど読めなくなっている。写真は 古い写真との合成で文字が見えるようにしてある。


なお、遅くとも平成28年(2016)までに立派な石碑に取り替えられている。


京成臼井駅では駅入口以外の、路線図・列車行先表示・駅構内では「うすい」と表記される。

写真

  • 京成臼井駅
  • 円応寺
  • 臼井八景発祥乃地
  • 臼井八景発祥乃地
  • 円応寺 由来
  • 臼井八景発祥乃地 合成

碑文

臼井八景發祥乃地

地図

地図

佐倉市臼井田 付近 [ストリートビュー]