林源十郎商店 発祥の地

はやしげんじゅうろうしょうてんはっしょうのち

山陽本線 倉敷駅から南東に800m。駅から美観地区へ通じるアーケード商店街を抜けた所に「林源十郎商店」と名前の書かれた3階建ての建物がある。この建物の右側の門を入った右側に「林源十郎商店発祥の地」と書かれた自然石の石碑が建っている。

「林源十郎商店」は江戸時代後期の明暦3年(1657) に「紀伊国屋」という名前の薬屋として開業。後に「大坂屋」を経て「林源十郎商店」と店名を変更した。1964(昭和39)年には「林薬品㈱」と商号変更。平成9年(1997) にはオーク薬品㈱と合併して 現在は ㈱エバルスという社名なっている。

創業以来350年余り,幕末から明治にかけて,代々の林家の当主は貧しい人々を救済しながら倉敷の街を育てる原動力となった。特に第11代当主・林源十郎は,倉敷の町の発展・薬品業界の振興・キリスト教会の支援などに尽くした。地域社会活動をおこなった倉敷の実業家・大原孫三郎(倉敷紡績社長・大原美術館の創設者)や石井十次(岡山孤児院の創設者)らと交流を深め,地域社会貢献・福祉の精神に触れながら 倉敷のまちづくりを実践した。

現在 この「林源十郎商店」は,木造3階建の建物を改装して 個性的なセレクトショップを核とする複合施設となっており,創業時から現在のエバルスに到るまでの林源十郎商店の歴史を,写真・記念品をまじえて紹介する「記念室」や,レストランも入った新しい観光スポットとなっている。

写真

  • 林源十郎商店発祥の地 碑文
  • 林源十郎商店発祥の地

碑文

林源十郎商店
発祥の地

 ここ倉敷の地に,明暦三年(1657年)林半右衛門由儀が薬種屋紀伊国屋(のち大坂屋と 改称)を創業した。以後,代々の当主は倉敷の町の 発展,薬業界の振興,キリスト教会の支援などに 尽くした。林薬舗大坂屋,林源十郎商店, 林製薬株式会社,林薬品株式会社そして 現在の株式会社エバルスと発展している。

平成二十四年(2013年)三月二十日

地図

地図

倉敷市阿知2丁目 付近