姫松茸 発祥の地

ひめまつたけはっしょうのち

紀勢本線 津新町駅から東へ2.5km。 海岸近くに 岩出菌学研究所(津市末広町1-9)がある。この本館前に“岩出博士頌徳碑”とともに「姫松茸発祥の地」の碑が建っている。

「ヒメマツタケ(姫松茸)」はキノコの一種で“アガリクス”とも呼ばれるが,厳密には数百種類もあるアガリクス茸の中の一品種が「ヒメマツタケ」である。“キノコの姿がお姫さまのようにかわいらしい”ことからヒメマツタケという名前がつけられた。

ヒメマツタケは 当初,食用として開発されたが,後に免疫機能を高める機能が発見され,ガンや生活習慣病などに効果があるとされた。しかし現時点では薬としては認可されておらず,もっぱらサプリメントとして利用されている。

発祥碑のある“岩出菌額研究所”は,岩出亥之助氏がキノコ研究と普及のために 昭和3年(1963) に設立した施設で,昭和50年(1975) に世界で初めてヒメマツタケの人工栽培に成功した。

写真

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碑文

姫松茸発祥の地

岩出博士頌徳碑

      理学博士 濱田 稔撰文

 農学博士岩出亥之助先生は明治三十二年四月七日三重県一志郡戸木村に生る幼時より生物を愛好し大正九年我国森林化学の大宗東京帝国大学農学部三浦伊八郎先生の門に入り菌類の理化学的研究なる新分野を開拓せり 昭和二十五年東京大学より三重大学教授に転じ我国最初の森林菌学を講じその蘊蓄を傾けたり 昭和三十七年同大学を定年退職するや過去四十年に亘る研究業績の応用機関として郷土この地に岩出菌額研究所を設立幾多きのこ類の革新的栽培法を考案す また先生は性磊落自ら東奔西走して研究成果の実地普及に情熱を傾け農山村の福利厚生に寄与し我国きのこ生産に大いなる光明を点じた 吾人その学界並に産業界に対する非凡の功績を称えこの碑を建立する

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