杵屋発祥の地
きねやはっしょうのち
予讃線・高徳線 高松駅の駅ビル内の実演手打うどん 杵屋 高松オルネ店(高松市浜ノ町1-20 高松オルネ南館2F)の店舗前に立札が掲げられている。
杵屋は全国にチェーン展開するうどん店で、昭和46年(1971) に奈良市に実演手打うどん「杵屋」1号店奈良ダイエー店を出店したのがはじまり。
飲食店の発祥地というと、たいていは第1号店を指し示すことがほとんどと思うが、高松オルネ店は平成27年(2015) に開店した、比較的新しい店舗。この「発祥の地」について会社としてのアナウンスはとくに見当たらないが、碑文にある通り、創業者が香川県で修業をしたことによるものだろう。ただし、高松ではなく坂出だったということらしい。
たしかに坂出駅南側の商店街に「手打ちうどん杵屋いう、ちょっとおしゃれなおうどん屋さんがあった」という話があるので、そうなのかもしれない。その修業先の商標をもらい、3本杵を2本にして杵屋を名乗ったというのが碑文によるところだ。確かに全国チェーンの杵屋といえば丸に2本杵が象徴的に表示されているが、当店の看板やのれんには3本杵が描かれている。これを修業先への敬意ととるか、香川県民への挑発と見るかは、意見が分かれるところだろう。
運営は昭和42年(1967)創業で国鉄食堂等などでノウハウを蓄積した両国食品㈱が行い、日本初の手打ちうどんチェーンとしての営業を開始した。開店当初から店頭でうどんを打つ実演を行い、打ち立て・ゆでたての提供を特徴としていた。この奈良ダイエー店が「杵屋」ブランドの原点であり、のちに全国展開する基盤となった。
その後東京をはじめ全国に展開し、昭和61年(1986)、㈱グルメと合併し㈱グルメ杵屋となって多業態展開となる。平成元年(1989) 大証二部に上場。平成8年(1996) には東証・大証 第一部へ指定替え。令和3年(2021)に持ち株会社化し、外食事業が分社化されグルメ杵屋レストラン㈱となる。
令和7年(2025)3月時点で、うどん杵屋の約90店を含め、グループで370店以上の大規模飲食チェーンとなっている。
高松駅の小さな駅ビルにある杵屋。ここが、全国津々浦々にある杵屋の発祥の地だそうで。
— スーパーで働くマン(たあ) (@pdp2HavAQCuSEHj) November 11, 2020
特別美味しくもないが不味くもない。探さないとみつからないけど、ふとしたところに(サティとか)存在する杵屋。
嫌いじゃない。むしろ好き。 pic.twitter.com/blMwsXArP5
写真
碑文
杵屋発祥の地
「実演手打うどん 杵屋」の創業者 椋本彦之はうどん店のチェーン展開事業を、始めると決意して、美味しいうどんを求めて全国のうどんの地を巡り訪ね、食べ歩きを重ねて讃岐うどんが一番美味しいと確信しました。
そして香川県の製麺所とうどん屋に大阪から毎週通い、うどんの手打ち製麺の修業を行いました。親切にうどんの手打ちを教えていただいたそのうどん屋の屋号が
「手打うどん 杵屋」でした。
いよいよ一号店を出店するとなった時、修業先のうどん屋のご店主に許可をいただいて「実演手打うどん 杵屋」を屋号としました。
修業先への尊敬と感謝の念を表すため、 修業先の商標の杵三本から一本抜いた杵二本を自社の商標としました。
「実演手打うどん 杵屋」は、昭和四六年の一号店出店以来創業者の精神を継承し今後も美味しいうどんを提供してまいります。
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