西条 だんじり祭り 発祥の由来

さいじょうだんじりまつりはっしょうのゆらい

予讃線 伊予氷見駅()の駅前広場の西側出口付近に「だんじり」の模型と石碑が並んで建っている。

「だんじり」と言えば岸和田のだんじり祭りが有名だが,だんじり祭りは大阪(泉州・河内・摂津)地域で広く行われている祭礼で,同様の祭りが兵庫・奈良など関西地方各地,更には岡山・香川・愛媛など西日本各地でも開催されている。

地車(だんじり)は“山車(だし)”の一種。屋根付きでニ軸四輪の車輪(コマ)のある独特の屋台。だんじり祭りは,これに綱をつけて囃子方の笛・太鼓・鉦などの鳴り物に合せて,大勢の人が街中をを曳き回す勇壮な祭りである。

西条でだんじり祭りが行われるようになったのは,江戸時代に大阪のだんじりを見て,これに似たものを作ったのが最初と言われる。しかし真似たとは言え,大阪のだんじりと西条のだんじりはかなり異なったものである。まず,大阪のだんじりは車輪のついた台車を曳きまわすのに対して,西条のだんじりは神輿のように舁き棒(かきぼう)で担ぎ上げる。

西条祭りは西条市内の伊曽乃神社・石岡神社・飯積神社・嘉母神社での祭礼の総称で,“だんじり”“みこし”“太鼓台”を神社に奉納する祭り。石岡神社・伊曽乃神社ではだんじりとみこしが,嘉母神社と飯積神社では太鼓台が奉納される。伊曽乃神社では 80台前後のだんじりが繰り出し,市内で奉納されるだんじりは 全部で150台を超えるという。

なお,西条祭りは“西条まつりの屋台行事”として 西条市の指定無形民俗文化財に指定されている。

写真

  • 西条だんじり祭り発祥の由来
  • 西条だんじり祭り発祥の由来

碑文

西条だんじり祭り発祥の由来

 江戸時代中期 石岡神社の別当寺であった吉祥寺の住職が河内の誉田八幡神社の藤だんじりを見てこれに似たものを竹で作り花籠だんじりを奉納したのが氷見の一番だんじり寺ノ下とされ西条だんじり祭りのはじまりと伝えられている
 後に伊曽乃神社をはじめ近郷の神社においても法納され東予一円に広まったものである
 現在 石岡神社では十月十四日 十五日に氷見橋から三十余台の絢爛豪華なだんじりとみこしが奉納され盛大な秋祭りが行われている
 我々は全国に誇る石岡神社の秋祭りの伝承と先人達の努力に感謝し平和祭典を誓うとともにこの地域の発展を願い氷見公益会と有志の協力によりこの碑を建立した

平成十八年十月吉日

地図

地図

西条市氷見乙 付近 [ストリートビュー]