箸拳 発祥の地
はしけんはっしょうのち
土佐くろしお鉄道
“箸拳”とは,箸を使った“拳遊び”のことで,土佐独特の宴席の遊び。
拳遊びは,普通に行なわれている“じゃんけん”などが含まれる“三すくみ拳”と, 二人で対戦し 手の開閉や指の形などで 数当てを行なう“数拳”に分類され, 箸拳は 球磨拳・薩摩拳・長崎拳 などと同類の 数拳の一種である。
ちなみに,箸拳の遊び方は 次のようなものである。
- 2人が向かい合って 赤い箸を3本ずつ持ち, ジャンケンで勝った者が先手となる
- 後手(ジャンケンで負けた方)は 相手に見えない様に 自分の持つ箸のうち何本かを握って 前に出す。この時『いらっしゃい』と言う。
- 先手は 相手が何本持っているかを推測して, 合わせて3本になる様に箸を握って 『3本』と言って出す。
- 後手は 出し合った箸の数を当てる。この時 “1本”か “5本”のいずれかしか言えず, “3本”あるいは偶数を言うことはできない。
- 両者は手を開いて箸を見せ合い,合計の数を言い当てた方が勝ち。 両者とも外れたら 引き分けとなり,先手後手を入れ換えて続行する。
- 一般に3本勝負で行い,先に2回勝った方が勝ち。 負けた方は中央に置いた献盃を飲み干さなければならない。
何とも単純な酒飲みの遊びだが,大のおとなが真剣勝負する姿は 一種滑稽味もある。
宿毛では 毎年「土佐はし拳全日本選手権大会」が 観光協会の主催で開かれ, 毎回100人ほどの参加者が技を競い合っている。
【リンク】宿毛市観光協会
追記 2016.11
文字で説明してもなんのこっちゃらよくわからんので、動画を見てみてもらいたい(できれば酒でも飲みながらw)
写真
碑文
箸拳発祥の地
宿毛市教育委員会
箸拳発祥の地
嘉永二年(1849)ごろ,この地の大黒屋丑松のところへきた九州の船頭が伝えた薩摩拳がはじまりとされる。 これは,石や折った箸を手当りしだいにつかんで,互いに手に握った数を当てあうもので,土佐ではそれが箸を後ろ手に隠す,箸拳に発展した。