近代 水泳 発祥之地

きんだいすいえいはっしょうのち

阪急電鉄 京都線 茨木市駅から 南西に500m。大阪府立茨木高校の正門から入ってすぐ右側に大きな黒い石碑が建っている。背後の大きな建物が現在の屋内プール。

日本で最初に学校プールが作られたのは ここ茨木中学校(現 茨木高校)。当初は校庭に作られた池のようなもので, 大きさは 南北30m・東西 18m。これを「水泳池」と呼んでいた。

大正5年(1916), 池を改修して 長さ40m・幅27mという, 現代の感覚からするとやや中途半端な大きさのプールが完成した。近くの茨木川から水を引き周囲を板で囲っただけの簡易プールだった。正式な50mプールに改修されたのは大正8年(1919) のことになる。

昭和60年(1985) 創立90周年を記念して,「日本近代水泳発祥之地」記念碑が作られ, 1995(平成7)年には 創立100周年を記念して新プールが竣工した。

茨木高校は, 明治28年(1895) に「大阪府第四尋常中学校」として発足。「大阪府第四中学校」「大阪府三島野高等学校」などの校名を経て, 昭和30年(1955) に 「大阪府立茨木高等学校」となった。

写真

  • 茨木高校
  • 近代水泳発祥之地 碑陰
  • 近代水泳発祥之地 碑陰
  • 近代水泳発祥之地

碑文

近代水泳発祥之地

建立趣意書

 1915年(大正4年)初代校長加藤逢吉・前久敬会長杉本傳 両先生のご発意により, 大正天皇ご大典記念事業としてわが 国で最初の学校プールが当地に着工され, 職員生徒の勤労奉 仕や各方面のご後援のもとに翌1916年その完成をみたもので ある。以後10mの飛込台を併設するなど改良が重ねられた。 また杉本先生は日本で初めてクロール泳法を指導に採り入れ るとともに数多くのオリンピック選手を生み出す等, 日本近 代水泳の発展向上に多大の貢献を果された。
 1969年(昭和44年)プールは, 50余年の星霜を経て, その 栄光の歴史を終え現在のプールにその役割を引継がれること となった。
 母校創立90周年, プール建設70周年を記念し杉本先生の偉 業とプールの光輝の一端を顕彰してこの碑を建設するもので ある。

1985年10月27日  大阪府立茨木高等学久敬会

地図

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茨木市新庄町 付近 [ストリートビュー]