日本 基督 公会 発祥地
きりすとこうかいはっしょうち
横浜開港広場に隣接して横浜海岸教会があり、教会の敷地内に発祥碑が建っている。碑の上面には『元始聖句』なる漢文が彫られているが、これは聖書の一部であろうか? のようだ。
安政5年(1858) に日米修好通商条約が締結され、開港された横浜には外国人が多数居住するようになった。彼らのための教会として、明治5年(1872) に横浜公会(現在の横浜海岸教会)が開設された。これが日本最初のプロテスタント教会である。日本人に対して公式にキリスト教が解禁された(切支丹解禁)のは明治6年(1873) のことで、これ以降改革派・長老派などプロテスタント各派共同の日本における宣教の場として発展した。
この教会は、横浜の「歴史的建造物」に指定されている美しい建物で、明治4年(1871) に建てられた時は石造の会堂であったが、関東大震災で焼失したため昭和8年(1933) に鉄筋コンクリート造で再建された。
追記 2004.3
K.T.さんから、碑に刻まれた漢文について次のような連絡をいただいた。
“日本基督公会発祥地”の碑の記文に大変興味を引き調べてみました。
元始聖句
迨聖霊自上而
傾於我儕迨曠
野変為腴田而
腴田視為如林以賽亜書32-15
儕→ともがら
腴→地味が肥えて美しくなる
迨→タイ→およぶ旧約聖書
ついに我々の上に 霊が高い天から注がれる
荒野は園となり 園は森と見なされる
イザヤ書 32章15節アメリカの宣教師 J.H.バラが3月10日に説教した聖霊降臨について引用した聖句だと思われます。
漢訳の聖書は多分モリソン・ミルンの漢訳聖書から取られたのでしょう。
というわけで、碑文を訂正。
(第2水準にない漢字が含まれているため画像で表示した。)
写真
碑文
日本基督公會
發祥地MARCHIO
1872明治五年三月十日
愛 創立百周年記念
牧師 渡邊連平書
元始聖句
迨聖霊自上而
傾於我儕迨曠
野変為腴田而
腴田視為如林以賽亜書三二ー一五