日本最初の 臨海実験所 / 日本近代動物学発祥の地
にっぽんさいしょのりんかいじっけんじょ
小田急江ノ島線 片瀬江ノ島駅から江の島弁天橋を渡って江の島に入ると、すぐ東側に「北緑地」と呼ばれる公園がある。この公園の北西隅(江の島大橋近く)に白い横長の石碑と黒い小型の説明板が建っている。白い石碑にはモースの像と3人の日本人らしい人物の姿が刻まれている。
モース (Edward Sylvester Morse) はアメリカ人博物学者で、日本の動物学・人類学の育ての親と言われる。貝類の研究をしていたモースは、腕足類の豊富な日本での研究を計画し、明治10年(1877) に横浜に到着し江ノ島に臨海実験所を建てた。翌年東京大学理学部の教授に就任し、動物学・生物学を教えた。
わずか2年の滞日中に、彼は近代動物学の導入、日本動物学会の創設、大森貝塚の発見・発掘など、日本の考古学・人類学の幕を開いた。
日本の風俗・陶磁器などにも興味を持ち、収集した多くの品は現在もボストン美術館に「モース・コレクション」として保存されている。
なお、この碑の近くにある説明には「日本近代動物学発祥の地」と書かれている。
写真
碑文
東京大学の近代動物学教授エドワード・S・モースは明治10年(1877)7月から8月末まで、ここ江の島に日本最初の臨海実験所を開き、シャミセンガイなどの研究をしました。
エドワード S. モース記念碑
日本近代動物学発祥の地
昭和60年(1985)4月14日
モース記念碑の建設をすすめる会
記念碑制作 山本正道
記念碑周囲景観設計監修者 長島孝一In 1877 Edward S. Morse, professor of zoology at the University of Tokyo, opened a laboratory at Enoshima. Though small and temporary, it was the first marine biological station in Japan.