タコライス 発祥の地

たこらいすはっしょうのち

 
撮影:
2011年10月(写真 A.A.さん)
2019年12月

沖縄道 金武きんI.C.から東に2Km。米軍基地 キャンプハンセンの第1ゲート前に広がる歓楽街の中心部の金武アクティブパーク北東の入口に「金武町新開地案内図」と書かれた看板が出ている。この看板の右上に「タコライス発祥の地」と書かれている。
その金武きんちょう新開地の中に「パーラー千里せんり」という店があり(平成27年-2015 閉店),店先に「元祖・タコライス発祥の店」と書かれた置き看板などが置かれている。

「タコライス」は 金武町の「パーラー千里・キングタコス」の創業者,儀保松三が 昭和59年(1984)に考案した料理。この店は米軍兵士相手に軽食を出していたが、1980年代に入って円高になると基地外の店で食事をする米兵が少なくなった。そこで 安くてボリュームのあるメニューを考え、ご飯にタコスの具をのせた「タコライス」が生まれた。

そもそも「タコス」とは,メキシコを代表する料理で,トルティーヤ(トウモロコシの生地を薄くのばして鉄板で焼いた皮)の中に具を挟んで食するもの。具としては牛肉のサイコロステーキ,豚肉を細く裂いて焼いたものなどと,刻んだ玉葱などが添えられるのが主体だが,店によって具の内容はバラエティーに富む。

このタコスが米兵によって沖縄に持ち込まれ,基地の周辺でオリジナルの形態で提供されていた。

タコライスはトルティーヤで包む代わりにライスの上にタコスミートを載せ,ボリュームがある食事をリーズナブルな価格で提供しようとしたもの。これはやがてパーラー千里のみならず 金武町一帯の名物となり、沖縄全域に広まった。

蛇足だが,タコライスは海産物であるタコ(蛸)を使った料理(タコ飯)と誤解する人があるが基本的に違う。また 実際に蛸を具に使った「蛸入りタコライス」を供している店が各地に存在するという。


この案内板がいつの頃か更新され、表示も一新された。それでも最新というわけではなく、閉店したものも含まれ、訂正されていない。

写真

  • 金武町新開地案内図 の一部 (2011)
  • タコライス発祥の地 (2019)
  • タコライス発祥の地 (2019)

碑文

TACO RICE
タコライス発祥の地

 その歴史は,金武町のある飲食店から始まった。

 その店は,新開地にある小さな店で,基地の町の店らしく米軍兵士相手に軽食を出していた。しかし80年代に入り,円高時代になると,彼らは昔ほど店で食事をしなくなった。そこで店主は,安くて,しかもボリュームのあるメニューを出そうと考えた。その新メニューがご飯にタコスの具をのせた「タコライス」で ある。中米生まれで米軍経由で沖縄に入ってきたタコスを,アレンジしたこの新メニューは大ヒットして,その店の名物メニューのみならず地域の名物になり, 基地の町中部を中心に広がっていった。

「タコライス」は,ライスの上に挽肉,レタス,近年ではチーズ,トマト等をのせてチリソースなどをかけて食べる,沖縄育ちのオリジナルメニューである。

 沖縄の食文化の最新チャンプルーの傑作といえるだろう。

 (参考「オキナワなんでも事典」)

ようこそ、タコライス発祥の地、金武(きん)(ちょう)「新開地」へ!

タコライス発祥の地・金武町のキャンプハンセンのゲート前に広がる「新開地」。
ここにはタコライスの専門店はもちろん、金武町ならではの個性豊かなカフェ、ダイナーがずらり!
週末の夜は多くの外国人で賑わいます。
異国情緒あふれるタコライスタウンを楽しもう!

地図

地図

金武町金武 付近 [ストリートビュー]