ご本尊ご示現の聖地

ごほんぞんごじげんのせいち

東武浅草線 浅草駅から下流に2つ目の橋のたもと、地下鉄浅草線 浅草駅の直上にある駒形堂(台東区雷門2丁目2-3)前に看板が設置されている。

この地は、浅草寺の草創に関わる御本尊御示現の地として知られている。

伝説によれば、推古天皇36年(628) 3月18日の早朝、桧前浜成ヒノクマノハマナリ竹成タケナリの兄弟が漁をしていた際に、投網に観音菩薩像がかかった。最初、兄弟は何度も像を水に投げ返したが、そのたびに網にかかったため、像を大切に持ち帰り、土地の文化人である土師ハジノ真中知マナカチにそのことを話した。土師真中知は、これが聖観世音菩薩であると悟り、自宅を寺とし、出家してこれを供養したという。

この観音像が最初に網にかかったのが、現在の駒形堂の地であると伝えられている。そのため、この場所は浅草寺にとって極めて重要な聖地であり、浅草寺の信仰の原点を示す場所として、現在まで大切に守られている。

現在の建物は、昭和59年(1984) に再建されたもので、堂内には馬頭観音像が安置されている。毎月18日には、本尊に縁のある日として「御示現会」が執り行われ、多くの参拝者が訪れる。

この秘仏が流出した元の堂とされる岩井観音堂(飯能市岩渕746-1)には、「浅草・浅草寺観音発祥の地」の表示が掲出されている。

浅草寺観音発祥の地

写真

  • ご本尊ご示現の聖地 駒形堂
  • ご本尊ご示現の聖地
  • ご本尊ご示現の聖地 駒形堂

碑文

ご本尊ご示現じげんの聖地
駒形堂こまがたどう

駒形堂は浅草寺ご本尊の聖観世音菩薩さまが、およそ千四百年前、隅田川よりご示現なされ、はじめて奉安された地に立つお堂。
昔、この辺りは船着き場で、渡しや船宿もあり大変な賑わいをみせ、船で浅草寺参詣に訪れた人々は、まずこの地に上陸して駒形堂をお参りして、観音堂へと向かった。
このお堂のご本尊さまは馬頭ばとう観音様で、今も昔も、この地を行きかう人々をお守り下さっている。
現在のお堂は平成十五年に再建されたもの。
今もこの地はご本尊ご示現の聖地として、人々の篤い信仰に支えられ、毎月の十九日の馬頭観音さまのご縁日には、多くの参詣者で賑わう。

馬頭観音さまのご真言しんごん…「おん あみりとどはばうんはった」

金龍山 浅草寺

Komagatado Hall

Komagatado Hall is the temple built in the place where the principal image (bodhisattva Syo-Kannon) of Senso-ji appeared from the Sumida river and was enshrined about fourteen hundreds years ago. This area has been a port town and there were many inns for sailors and ferries.
Since the medieval period people who wanted to go on a pilgrimage to Senso-ji by ship visited Komagatado Hall before going to the main hall of Senso-ji. The principal image of Komagatado Hall is the god of traffic safety, bodhisattva "Bato-Kannon".
The present temple was reconstructed in 2003.

浅草観音あさくさかんのん示現じげんの地

駒形堂こまがたどう
浅草寺

台東区

地図

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台東区雷門2丁目 付近 [ストリートビュー]