国会 期成同盟 発祥之地
こっかいきせいどうめいはっしょうのち
大阪地下鉄 谷町線 東梅田駅から東に400m。大阪東急ホテルの向い側に太融寺(北区太融寺町3-7)があり, 大師堂横に石碑が建つ。
明治初期, 藩閥政府による政治に対して議会の開設・地租の軽減・不平等条約の改正・言論と集会の自由の保障などの要求を掲げた「自由民権運動」が起った。その動きの中で,「国会期成同盟」は 国会開設運動を進めた中心的な組織で, 下野した板垣退助らが起した「愛国社」が基礎になって作られた。
明治14年(1881) になって“10年後に国会をに開く”という約束を政府からとりつけ, その後も根強い運動は続けられたが, 政府による弾圧と懐柔によって運動は分裂し, 明治22年(1889) に帝国憲法が制定され, 翌 明治23年(1890) に帝国議会が開かれたことによって幕をとじた。
国会期成同盟結成大会は明治13年(1880) にここ太融寺で開かれ, これが日本で最初の自由民権運動だったといわれる。この碑は自由民権運動100年を記念して建てられた。また、寺は近代日本政党政治発祥の地であると宣言している。
写真
碑文
國會期成同盟發祥之地
自由民権運動は日本最初の民主主義運動であり国会開設・憲法制定・地租軽減・地方自治・不平等条約撤廃などの諸要求をかかげて展開された
一八八〇(明治十三)年 大阪で国会期成同盟結成大会が開かれ国会開設の請願書の提出と国民的運動の方向が決定された大会は三月十五日北久宝寺町喜多福亭で始まり同十九日会場を太融寺に移し四月八日まで白熱の論議が続きその後の全国的な運動の発展に画期的意義をもったまさにこの運動の舞台となったここ太融寺こそ国会期成同盟発祥の地であり自由民権運動飛躍の場として永久に記念さるべきである
自由民権百年を契機に私たちは先人の遺業をたたえその進歩と革新の伝統をうけつぎここに記念碑を建て自由と民権が永遠の真理たることの証とするものである一九八五年五月三日
撰文 黒田了一
自由民権大阪建碑実行委員会 建之