日本で 初めての カー用品総合専門店

にっぽんではじめてのかーようひんそうごうせんもんてん

大阪キタの中心部、梅田から福島方面へ1km弱、国道2号線出入橋交差点付近のオートバックスビル(堂島3丁目4)の一角に創業者、住野敏郎氏の銅像が建つ。カー用品最大手、オートバックスセブンの創業者で、この地が創業の地であることを示している。「オートバックス発祥の地」と書かれていないのがやや残念だ。

台座にはこの場所にて日本初のカー用品総合専門店をオープンした旨が記されている。同社の社史によれば、昭和22年(1947) 創業当時の屋号は末広商会で、創業地は隣の福島区。その1年半後、富士商会と改称して、この場所に店を構えた。ただし、現在のような一般消費者を相手にした店ではなく、卸売を主な商売にしていたようだ。フランチャイズ形式を取ったのはかなり後の昭和49年(1974)。その点、台座の説明文は、やや「盛っている」感は否めない。

当地には現在もオートバックス出入橋ビルが建っており、西日本の営業拠点になっているようだ。ビル1階は平成29年(2017) ごろまで、いわゆるオートバックスのカー用品店だったようだが、現在は車の買取専門店が設置されている。また、カフェを併設しており、イベントなども開けるようになっている。都心で駐車場も手狭なため、創業の地といえども業態転換をせざるを得なかったのだろう。

銅像の足元には2002年と記されており、住野氏が亡くなった翌年に建立されたようだ。人名辞典によれば住野氏の本名は「利男」。「敏郎」は別名であった。同社の社史にも創業者は「住野利男」とある。

銅像が建つ土地はビルに隣接した細長い土地。すぐ裏には地元の人に人気の「出入橋きんつば屋」が建っているが、なぜこのような配置になったかはわからなかった。

写真

  • オートバックス発祥の地 住野敏郎像
  • オートバックス発祥の地 住野敏郎像
  • オートバックス発祥の地 住野敏郎像台座
  • オートバックス発祥の地 住野敏郎像銘
  • オートバックスカーズ出入橋店
  • オートバックス発祥の地 町並み
  • オートバックス発祥の地ビル

碑文

この地に、日本で初めてのカー用品総合専門店という業態を生み出し、フランチャイズシステムで全国に拡大。
そして同志経営者の心に火を付け、結果、カー用品業界の発展に力を尽くした男であり又、オートバックスグループの創始者である。

住野敏郎

没 平成十三年三月九日 八十歳

地図

地図

大阪市北区堂島 付近 [ストリートビュー]