室田小学校 発祥之地
むろだしょうがっこうはっしょうのち
北陸新幹線 安中榛名駅の北東、榛名町役場(現在の高崎市役所室田支所)東側入口の公衆便所のある小さな一角、野口測量事務所の裏手に、化石築山がありその端っこに何の説明も無く石碑が建つ。
近隣の下室田小学校の沿革によると、明治6年(1873) に役場東側の知泉院跡に室田小学校が開校したとある。知泉院とは、神仏習合時代の大森神社におかれた僧坊のひとつと思われ、神仏分離の動きの中で廃止されたとみられる。
翌年2月同寺院内の仮校舎と接続させて校舎を新築、さらに児童増加のため明治10年(1877) には地域の寄付金で校舎増築。明治36年(1903) には現在の下室田小学校校地へ移転し、智泉院から梅と松を移植したとのこと。
「大字下室田 建之」とあるので、町内会だか隣組だかが建てたのか? と、建之者についてもわりと謎めいているので、歴史民俗資料館に話を伺った。
開校時は下室田村だったが、その後繰り返された合併により、下室田村→室田村→室田町→榛名町 と変化していった。建碑の時期は榛名町だったが、榛名地域では現在でも旧村単位での行事があり、室田小学校百周年もこの旧村単位での行事のため、建之者が「大字下室田」という表示になったようだ。他地区でも小学校100周年行事が行われたが、やはり大字単位だったという。旧村域が学区になっているという事情もあることだろう。
もうじき開校150年になるので、同窓会のみなさんは碑の近くに解説板を設置したりすると後世混乱が少なくてよろしいのではないかとも思います。
なお、榛名町は超すったもんだのあげく、平成18年(2006) に高崎市に編入された。
写真
碑文
開校百年記念
室田小学校発祥之地
昭和四十八年十月大字下室田 建之