淘宮術 発祥之地

とうきゅうじゅつはっしょうのち

地下鉄 有楽町線 江戸川橋駅から東に400m。巻石通りの称名寺前から細い路地を南に抜けると,すぐ西側に淘道会館がある。この建物入口の少し引っ込んだ場所に,黒御影石の発祥碑と「石碑の由来」と書かれた説明板が建っている。

「淘宮術」とは何か。門外漢には言葉の意味や内容は見当もつかないが,

天源術から出た開運の修行。1834年(天保5)横山丸三の創始。「淘」は、よなげる、洗練する意、「宮」は本心の宿る宮(ミヤ)の意。人は生れつきの癖を洗練することにより、本心が顕れ、心身・気血の運行をよくし、幸福を得るとする。淘道。

広辞苑

とある。また一部の辞書には「運勢判断の一つ」とも書かれている。

日本淘道会のホームページなどによると,淘宮術は天保5年(1834) に横山丸三という人物が“天源淘宮学”を唱えたのに始まる。横山は人生は宿命観ではなく‘運は自ら拓いていける’とする立命観によって運命を自ら回復するよう努力すべきであるとした。その要点は、

  1. 自分の性格の癖を知る
  2. 行き過ぎた癖を洗練させる
  3. すると本心が顕れる
  4. 結果として、人生は好転する

というもので,江戸末期の封建社会において.自分の人生を切り開いていく“自助の精神”の修養法は広く受け入れられ,門弟は1000人を超え,大名で入門する人もあったとされるが,江戸幕府はこれを異教として禁じた。明治以降は自由となり,明治・大正期には何万人もの人が修養したと言われる。

昭和13年(1938) に「淘宮連盟」が設立され,昭和19年(1944) に「社団法人日本淘道会」が設立された。

写真

  • 淘宮術発祥之地
  • 石碑の由来

碑文

淘宮術発祥之地

社団法人 日本淘道会

石碑の由来

この地は江戸幕府の同心組頭であった横山丸三が西暦1780年(安永九年)に誕生し,淘宮術を発明して1834年(天保五年)に発表した記念の場所です。
淘宮術は今日まで続いている心の修養法で,自分の性格を改善することによって運を良くして,心楽しく元気で幸せな毎日を過ごす事を目標にしています。
詳しいことはこの建物一階の日本淘道会事務所に用意されているパンフレットをご覧下さい。

平成二十一年

社団法人 日本淘道会

地図

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