海の記念日 発祥の地

うみのきねんびはっしょうのち

奥羽本線 青森駅から東に1km。青森駅の東側に青森港に面して“青い海公園”が広がる。海に長くつきだしている新中央埠頭の根元(青い海公園の東端)に「明治天皇御渡海記念碑」と書かれた,青銅の獅子頭が飾られたやや古風な印象の ずんぐりと大きな石塔があり,その近くに「海の記念日発祥の地」という石碑が建っている。

明治9年(1876) ,明治天皇は1ヶ月半にわたる東北・北海道巡幸に出た。随行者は岩倉具視・大久保利通・大隈重信・木戸孝允などそうそうたる顔ぶれで,総人数200名超という大イベントだった。東京を出発して北関東と東北各県を回り,青森港から灯台巡視船「明治丸」に乗船し,函館を視察した後7月20日に横浜港に戻った。

このことを記念して 昭和5年(1930) に「明治天皇御巡幸及御渡海記念碑」が青森港に建立され,その周辺は公園となり“聖徳公園”と呼ばれた。

さらに昭和16年(1941) になると,天皇が横浜に帰着した7月20日が「海の記念日」に制定された。天皇が船に乗ったのはこれが初めてだったわけではないのに,どうしてこの日が海の記念日なのか,いまひとつシックリ来ない。

平成2年(1990),「御渡海記念碑」の近くに「海の記念日発祥の地」の石碑が建てられ,明治丸の碇のレプリカが飾られた。

この時点では「海の記念日」は“母の日”とか“時の記念日”などと同様の,単なる記念日にすぎなかったが,祝日法が改正されて平成8年(1996) に「海の記念日」は 国民の祝日「海の日」となり,いわゆる“ハッピーマンデー制度”によって,平成15年(2003)には7月20日から 7月第3月曜日に変更された。

写真

  • 聖徳公園
  • 海の記念日発祥の地
  • 聖徳公園
  • 聖徳公園 青函連絡船八甲田丸

碑文

海の記念日発祥の地

運輸大臣 大野 明 書

地図

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青森市安方2丁目 付近 [ストリートビュー]