ゲートボール 発祥の地

げーとぼーるはっしょうのち

 
撮影:
2019年5月(M.O.さん)
2023年4月(写真 まさ・なち さん)

根室本線 芽室めむろ駅から北に約1km、運動公園の北西角 国道38号線沿いに背の高い石碑が立つ。碑は昭和61年(1986) に建設された。

ゲートボールは昭和22年(1947)、芽室町で製パン業を営んでいた鈴木栄治氏(のちに和伸に改名)が、戦後、物資不足の中で子供たちが遊べるものがないか考えたのが始まり。進駐軍の兵士が遊んでいたヨーロッパの伝統的な競技「クロッケー」をもとにスティックとボールを手づくりし、考案したという。鈴木氏は、旭川で製造された道具をもとに、パン工場の空き地でルール作りに励んだ。翌年には北海道レクリエーション促進協議会とともに初代ルールブックを発行、実用新案としても出願した。これが公式に確認され、記念碑が建立された。

ゲートボールは手軽で体力的な負担も少ないという特性から、高齢者を中心にひろがり、国内だけでなく50以上の国と地域に普及し、国際的スポーツへと成長した。また全国高等学校ゲートボール選手権大会が3人制で開催され、全国の約7校で競われている。

碑が建てられた翌年の昭和62年(1987) から毎年、碑がある芽室公園を中心に「発祥の地杯全国ゲートボール大会」が開かれている。

 鈴木氏は、碑の建立や全国大会開催を見ることなく昭和58年(1983) に永眠したが、公園内の健康プラザに、鈴木氏の胸像も建てられている。また、石碑だけでなく、帯広市と清水町に挟まれた同町を横断する国道38号線の町境にそれぞれ、ゲートボール発祥の地をアピールする看板を、十勝観光連盟が開村90周年を記念して設置している。

帯広市をはさんだ東側の幕別町はパークゴルフ発祥の地として知られる。

写真

  • ゲートボール発祥の地(2023)
  • ゲートボール発祥の地 碑陰(2023)
  • ゲートボール発祥の地
  • ゲートボール発祥の地 碑陰
  • ゲートボール発祥の地 碑陰
  • ゲートボール発祥の地
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碑文

ゲートボール発祥の地

創始者 鈴木和伸

ゲートボール発祥の地記念碑

ゲートボールの創始者鈴木和伸氏は、昭和二十一年芽室町に移住、戦後の厳しい世相の中で、人々に健全なレクリェーションをと日夜研究と試作を重ね、遂にゲートボール競技を考案、その普及に努めた。今や日本のみならず広く世界へと普及発展し親しまれているゲートボールの創始者鈴木和伸氏の偉大な業績を讃え、老人クラブ連合会及びゲートボール協会は、こゝにゲートボール発祥の地として記念碑を建立する

昭和六十一年七月

芽室町ゲートボール協会長 高道竹二郎 建立
河西郡芽室町長 中原孝一 撰文

地図

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芽室町西一条八丁目 付近 [ストリートビュー]