ハーブ鶏 発祥の地
はーぶどりはっしょうのち
北海道八雲町の道央道八雲パーキングエリアに隣接するハイウェイオアシス 噴火湾パノラマパーク(二海郡八雲町浜松368-8)の、パノラマ館とパノラマカフェの間に木製の看板が建つ。平成29年(2017)6月2日除幕。
この場所がハーブ鶏の発祥とされているのは、日本ケンタッキーフライドチキン(KFC)の創設メンバーで、直営1号店の店長や後に同社の3代目社長も務めた大河原毅氏が昭和63年(1988) にKFCのフランチャイズ店として創業した農場レストラン「ハーベスター八雲」による。
同氏はケンタッキーフライドチキンの創業者カーネルサンダースがアメリカ ケンタッキー州で作った農場を理想とし、当地で実現しようとして設置した。この農場で放し飼いにされていた鶏がたまたま敷地内のハーブ園でハーブをついばんでおり、糞のにおいが少なく肉もおいしかったことから、エサにハーブを混ぜることを思い立ち、飼料会社の協力を得て商品化していったという。
平成20年(2008) にKFCの試験農場としての役目を終えた農場はその後公園として整備され、ハーブ鶏発祥の地となった。KFCの看板を下ろした今も、農場レストラン「ハーベスター八雲」は現在も営業しており「発祥の地」看板が立つ丘から下ったところにある。看板メニューは今でもフライドチキンだ。
写真
碑文
ハーブ鶏発祥の地
今から30年ほど前の出来事。
現在の公園施設になる前は、ここは鶏が放し飼いにされている場所でした。
ある日、放し飼いしていた鶏たちの姿がどこにも見えなくなりました。
不思議に思って探してみると、鶏たちは隅のほうでハーブをついばんでいるのです。
「なぜ普通のエサではなくハーブを食べているのだろう」
その日からよく観察してみるとハーブを食べている鶏は病気になりにくく、健康で元気がよい鶏に成長し、肉の味も鶏特有の臭みがなくなりおいしくなっているのです。
かくしてエサにハーブを混ぜる件旧が始まり、1988年にケンタッキーフライドチキンの試験農場として開場したこの地から国産初の「ハーブ鶏」が誕生しました。
現在、ハーブを飼料とした「ハーブ鶏・ハーブ豚・ハーブ牛」等の市場は約100億ほどで、ハーブで育てた安全・安心でおいしい畜水産物が全国に広まっています。
この場所の放し飼いの鶏が、ハーブ鶏誕生のきっかけをつくったといわれています。
ケンタッキーフライドチキンが始めた試験農場はハーベスター八雲に受け継がれ、今もなお食の安心安全を守り続けているのです。2016年9月10日 ハーベスター八雲