歩兵 第百六十八連隊 発祥之地

ほへいだいひゃくろくじゅうはちれんたいはっしょうのち

福知山線 丹波大山駅から東に4km。ハローワーク篠山(丹波篠山市郡家403-11)の一画、篠山産業高等学校側の道路沿いに古い門がある。この門の内側に「歩兵70連隊跡」碑を囲むように、左右に「歩兵168連隊発祥の地」碑と「第31航空通信聯隊 陸軍特別幹部候補生修練の地」碑が並んで建っている。

明治末期の明治41年(1908),日露戦争後の軍備拡張計画により ここ篠山に陸軍の駐屯地が設けられて“歩兵第70連隊”が編成され 1000人の兵士が移駐してきた。駐屯地は 現在ハローワークや篠山警察署がある場所から北に10万坪の広大な地域を占めており,昭和20年(1956) に閉鎖されるまでの38年間に延べ10万人もの若者がここを巣立って行ったという。

第70連隊は 昭和15年(1940) に満洲に移駐となり,そのあとは歩兵第168連隊(中部第68部隊)となったが,第168連隊は 昭和19年(1944) にビルマに派遣され,多くの戦死者を出して終戦を迎えた。その後さらに中部第110部隊が編成されるなど,この地にはさまざまな部隊が入れ変わった。

戦後,篠山駐屯地は 県立篠山農業高校(現 篠山産業高校)や県立兵庫農科大学(神戸大学農学部となって移転)など学園地帯として生まれ変わったが,現在は高校・工場・官公庁・スポーツセンター等に利用されている。

この発祥碑の手前には古びたレンガ積みの門柱が建っている。これらは陸軍駐屯地時代の営門がそのまま残されたものと言われる。

写真

  • 歩兵第百六十八聯隊發祥之地
  • 歩兵第百六十八聯隊發祥之地

碑文

歩兵第百六十八聯隊
發祥之地

歩兵第百六十八聯隊は昭和十五年八月こゝ篠山で創設され
さきの大戦で第四十九師団(狼兵団)の一翼として遠く異国の各地を転戦し栄えある感状に輝きました
しかし悲運にも吉田聯隊長はじめ多数の戦友が散華されました
ここに謹んで戦没者の霊を弔うと共に世界の恒久平和を祈念し
この碑を建て永く後世に伝えるものであります

昭和六十三年五月

戦友会一同
遺族一同

地図

地図

丹波篠山市郡家 付近 [ストリートビュー]