蛇も蚊も 発祥の地

じゃもかもはっしょうのち

京浜急行 生麦駅の東 600m。 生麦小学校の東に「道念稲荷神社」があって, 社殿の脇に写真に示す碑が建っている。 また 参道の入口脇には, 横浜市が建てた 無形民俗文化財の標識がある。

「蛇も蚊も」とは不思議な呼び名だが, これは 横浜市鶴見区生麦で行われている民俗行事で, 旧暦の5月に カヤで造った大きなヘビをかついで 町内練り歩く祭。かつては 本宮地区の道念稲荷神社と 原地区の神明神社が それぞれに蛇を作り, 両地区の境界でもみ合った後 海に流した といわれるが, 現在では 両神社が独立に行う行事となっている。

この行事は 横浜市によって「無形民俗文化財」に指定されていて, 神明社には説明板が建っている

道念稲荷神社の方には このような説明板はない。 横浜市は 両神社の行事を一体のものとして 民俗文化財に指定しているために このようになっている ものと想像されるが, それを不満に思った(?)のか 道念稲荷神社の方には 地元の人が建てた “発祥の地”碑が建てられた。

面白いのは「蛇も蚊も出たけ, 日和も雨け, 出たけ出たけ]という“囃子言葉”である。 「出たけ」というのは「出て行け」という意味と言われるが, 本当のところは 地元の人にもよくわからないらしい。「蛇も蚊も」は この囃子言葉から出ているのだが, どうして 突然「蚊」が出てくるのか。不思議で 大変興味ある風習である。

横浜市という大都市の中に このような 素朴な民俗行事が残っているのは珍しいが, ここ 生麦地区は 幕末に「生麦事件」の起きた場所で, 当時は 東海道沿いの小さな漁村だった。 よく今まで保存されてきた と言うべきだろう。


令和4年(2022) 6月、参道入口に新たに石碑が設置された。

タウンニュース

写真

  • 神明社 説明
  • 蛇も蚊も発祥の地
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  • 蛇も蚊も発祥の地
  • 道念稲荷神社

碑文

道念稲荷神社

蛇も蚊も発祥の地

蛇も蚊も 出たけ
 日よりの雨け

昭和48年6月3日
 東部本宮町
 西部本宮町

横浜市指定無形民俗文化財

じゃ

平成4年11月1日指定

行事の日 6月第1日曜日
保存団体 生麦蛇も蚊も保存会

蛇も蚊もは、約300年前に悪疫が流行したとき、萱で作った蛇体に悪霊を封じ込めて海に流したことに始まると伝えられています。この行事は、端午の節句の行事とされ、明治の半ば頃から太陽暦の6月6日になり、近年は6月の第1日曜日に行われるようになっています。
萱で作った長大な蛇体を若者・子供がかついで「蛇も蚊も出たけ、日和ひよりの雨け、出たけ、出たけ」と大声に唱えながら町内をかついで回ります。もとは、原と本宮で一体づつ作り、原のものが雌蛇、本宮のものが雄蛇だといって、境界で絡み合いをさせた後、夕刻には海に流していましたが、現在は、両社別々の行事となっています。

平成5年3月

横浜市教育委員会

地図

地図

鶴見区生麦4丁目 付近