上庭 発祥之地
かみにわはっしょうのち
総武線 小岩駅から南に800m。国道14号 千葉街道のフラワーロード入口交差点の一つ北東の道を南東に曲がると,50m先の右側に“江戸川区立南小岩司会館”がある。会館の前に こげ茶色の石碑が建っている。
「上庭」とは,かつてこの付近一帯が呼ばれていた地名。碑の台座に「上庭百年の歩み」と題された碑文が書かれていて,上庭という地名が 明治から続いた町名で,昭和40年(1965) に住居表示の変更で「南小岩」に変更になったとあるが,それ以上の歴史や この碑が建立された背景などはわからない。
なお,栃錦は昭和35年(1960) に横綱を引退したあと,年寄春日野として春日野部屋の師匠として後進の指導にあたるとともに,相撲協会の理事長を14年間に渡って務め,平成2年(1990) に没している。栃錦の出身は江戸川区東小岩であり,本碑の建立にあたって 地元出身の栃錦(春日野親方)に題字の揮毫を依頼したものと想像される。春日野親方が亡くなる前年のことになる。
写真
碑文
上庭発祥之地
四十四代横綱栃錦
春日野清隆 書
上庭百年の歩み
東京府下南葛飾郡小岩村大字下小岩字上庭これが往時の地名にして記録に残る文書によれば明治廿六年住民が協力龍吐水を購入せしとあり,以後何事にも相互扶助の精神を伝統とし昭和四年上庭町会を創立後に町制市制の変革を経て昭和四十一年住居標示変更に伴い南小岩司町会となる
平成元年十月吉日
南小岩司町会