栗きんとん 発祥の地

くりきんとんはっしょうのち

 
調査:
2012年8月(写真提供 OLDMANさん)2016年11月(写真追加)

JR中央本線の中津川駅前ロータリーに「栗きんとん発祥の地」と刻まれたやや大きな石碑が建っている。

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「栗きんとん」には2種類ある一つは、おせち料理に出てくるもので、“むき栗を粘度の高い黄色の餡で和えたもの”。漢字では「栗金団」と書く。もう一つは、栗を使った和菓子で、“栗を潰して裏ごしして作った菓子”。漢字では「栗金飩」となる。

中津川にある「栗きんとん」の碑は後者の「栗金飩」の発祥の地を表している。

もう少し正確に言うと、栗きんとん(栗金飩)は“皮をむいた栗に砂糖を加えて煮たものを潰して裏ごしし、茶巾で絞って栗の形に作った生菓子”。その特徴はホクホクとした食感。砂糖の甘みに頼らず、栗本来の風味と食感を活かした上品な味わいにある。

主に東濃地方のうち中津川市・恵那市あたりを中心に販売されており、現在両市内には栗きんとんを製造する和菓子屋が軒を連ねているが、近年は全国各地でも販売されている。

国内の栗の栽培は北海道から沖縄まで全国で行われている。中津川地方は古くから山栗が多く、茹でたり焼いたりして食用にされていた。茹でた栗を茶巾で絞った栗きんとんの原形に近いものも食されていたが、明治時代中頃からこれを和菓子の商品として販売されるようになった。

そのきっかけとなったのは、中津川宿を中心とする宿場町で俳諧が盛んになり、多くの俳人や歌人が訪れ、粋人である彼らの間で人気の銘菓となったこと、明治以降に喫茶の習慣が一般化したこと、などが挙げられている。

9月9日は“重陽の節句”と呼ばれるが、一部では“栗節句”といって栗餅や栗飯を食べてこの日を祝うという風習がある。

中津川では毎年この日に、中津川駅前の「栗きんとん発祥の碑」前で神事を行って栗きんとんへの感謝を捧げ、栗きんとん数百個を通行人らにプレゼントしているという。

写真

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碑文

栗きんとん発祥の地

信州善光寺若麻績修英

栗きんとんの歴史

風はめば 子ども思はゆ 久利(くり)はめば まして偲はゆ

奈良朝の歌人山上憶良の歌にもあり、栗は古くから食され、また年貢として納められたという記録もあるように、江戸時代には苗木遠山氏が上地木曽川畔の栗の実を、将軍家に献上していたという記録も残っています。

中 津川は山間地にあり山栗が多く収穫され、干栗・焼き栗・栗飯などのほか、茹でた栗の中身を取り出し細かくほぐし茶巾で絞った栗きんとんの原形も食され ていました。しかもこの地では煎茶が盛んで、近所同士の交際も広く、互いのお茶うけ自慢も重なっ「栗きんとん」は山国の秋の味覚の一品として重宝がられて きました。

こうした地の利から、先人たちは栗の栽培がはじまったといわれる大正時代以前の明治の中頃にはすでに「栗きんとん」を商品として販売していたと言われ、今日では中津川を代表する銘菓として広く知られ親しまれています。

中津川菓子組合
中津川市観光協会
中津川商工会議所
二〇〇六年九月吉日建立

地図

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中津川駅 付近 [ストリートビュー]