近江商人 発祥の地 五個荘

おうみしょうにんはっしょうのちごかしょう

 
撮影:
2017年5月
2019年11月(写真 まさ・なち さん)
2023年5月

近江鉄道 五箇荘ごかしょう駅から南西に約650m。五個荘ごかしょう中央公園の東側、五個荘中学校南側の隣接地に、五個荘体育館(東近江市五個荘小幡町297)があり、南東妻面に大きく近江商人発祥の地五個荘と書かれている。他に、てんびんの里とも書かれている。

近江商人は、近江に本店(本宅)を置き、他国へ行商した商人たちの総称で、大規模経営やフランチャイズのようなことも行われ、また複式簿記のような管理をする商人もいた。現代において大企業として名を連ねる百貨店・流通・商社・繊維等において、近江がルーツの企業・グループはたくさんある。

近江商人と一口で言っても、いくつかの地域から勃興したと考えられている。

  • 高島商人
  • 八幡商人
  • 日野商人
  • 湖東商人

五箇荘はその湖東商人のうちの一地域。湖東では、彦根藩の規制緩和による経済政策で農閑期に農民が商売を行うことを認められて、さかんに行商を行った。地域の呉服や麻布などを若狭等の地方で売りさばき、出かけた先の特産品を仕入れる産物回しで無駄なく商売をして繁盛した。

湖東地域の豊郷では、伊藤忠商事の創業者である伊藤忠兵衛の旧宅(二代目忠兵衛の生家)を保存して公開している。

この表示は隣接する五個荘中学校グランド以外からは、東海道新幹線上り線の左側車窓からくらいしか見えない。反対に言うならば、東海道新幹線利用者に向けてのアピールとなっている。実際、東海道新幹線のぼーっと左車窓を見やると、京都駅を出発して8〜9分後に視界を一瞬かすめて消える。ただし、京都から草津・野洲・近江八幡を過ぎかなりスピードが出ている区間なので、「近江商人発祥の地」以外の文字が達筆すぎて、瞬時に読み取るのはなかなか難しく、写真に撮ってしげしげと眺めるまでは長年の謎だった(笑)。

ためしに体育館脇まで行ってみたところで、視界の邪魔が多く、新幹線から見えるような全体は見渡すことができなかった (2019)。

なお、五個荘町ごかしょうちょうは平成17年(2005)に八日市市・永源寺町・愛東町・湖東町と合併し、東近江市となった。また駅名にもなっている「五荘」の表記は古い書き方で、明治22年(1889)に「ごかしょう」が付く自治体名には「五荘」が使われていて、以来自治体名に「五箇荘」は使われていない。

【参考】


近江八幡駅南口にも「近江商人発祥の地」をアピールする碑がある

写真

  • 近江商人発祥の地  五個荘 (2019)
  • 近江商人発祥の地 五個荘(2023)
  • 近江商人発祥の地 五個荘
  • 近江商人発祥の地 五個荘

碑文

近江商人発祥の地

五個荘

てんびんの里

地図

地図

五個荘体育館 付近 [ストリートビュー]