我邦 尚歯会 発祥之地
わがくにしょうしかいはっしょうのち
叡山電鉄本線 修学院駅から 北東に約1km。修学院離宮の200m北に 赤山禅院がある。山門の手前の道路脇に 高さ1.5mほどの石碑が建っている。
「歯が丈夫である事は健康に通じる」という思想により, 「歯」という文字に「年齢」の意味がある。 「尚歯会」とは,「年歯(=年齢)の高い人を尊ぶ(尚ぶ)会」のことで,長寿の人が集まって 詩歌管弦の宴を行うという, 中国から伝わった風習。唐の時代に白居易が始め, わが国では 平安時代の 元慶元年(877)に 大納言 南淵年名の山荘において 当時一流の文化人たちを集めて, はじめての尚歯会が行われた。 赤山禅院は 南淵年名の山荘跡とされる。
この場所は 比叡山の西の麓にあたる。 赤山禅院も 比叡山延暦寺の塔頭として創建されたというが, 現在は独立の天台宗の寺院で 秋には 紅葉が美しい。寺といっても 鳥居があったり“赤山明神“をまつった神社があったりして, 神社なのか寺なのか いまいち釈然としない「神仏習合の寺院」である。
写真
碑文
我邦尚歯会発祥之地
元慶元年(八七七) 三月南淵年名卿於当小野
山荘倣唐白楽天七叟尚歯会耆老名賢招筵
吟詩酣楽敬労老 之我邦尚歯会始也 古事類苑昭和五十一年三月十八日建立
國務大臣 植木光教書