たばこ 栽培 発祥の地
たばこさいばいはっしょうのち
長崎電軌 新中川町停留所の北西250m。新長崎街道の北側を平行して走る“シーボルト通り”から春徳寺に通じる“春徳寺通り”。坂上の突き当たりのすぐ南西脇に「烟草初植地」という古い石碑が建ち、その左に「たばこ栽培発祥の地」という説明板、右側に「春徳寺通り」の標石がある。
日本に最初にたばこが伝えられたのは、戦国時代に鉄砲の伝来とほぼ同時期であったといわれる。この時は単にごく僅かなたばこをもらって喫煙したというだけだと考えられる。たばこの種子が日本に持ち込まれたのは遅くとも慶長6年(1601) のことで、ポルトガル商人によって徳川家康に献上されたという記録がある。この後国内でたばこが栽培された。
たばこを最初に栽培した場所については複数の説があり、一つは平戸島、もう一つは当地、桜馬場である。
これより日本国内にも喫煙の風習は急速にひろまり、江戸幕府はぜいたく禁止と火災予防のため何回も禁煙令を発したが徹底することができなかった。
写真
碑文
烟草初植地
たばこ栽培発祥の地(烟草初植地)
The Birthplace of Tobacco Cultivation
种植烟草发祥地
담배 재배 발상지この地は,日本で初めてたばこ(烟草)が栽培されたと言われている。
たばこは慶長年間(1596~1615)に輸入され,『長崎古今集覧』によれば,当時この地にあったトードス・オス・サントス教会で栽培されたという。
その後の寛永20年(1643)年,春徳寺が開創されたあとも栽培は続けられ,地名を冠した「長崎煙草」「桜馬場タバコ」として長崎名産のひとつになり,江戸,大阪まで広く親しまれた。