花巻の 電気 発祥地

はなまきのでんきはっしょうち

東北本線・釜石線 花巻駅から西に約9km、県道12号線を志度平しどだいら温泉・大沢温泉に向かい、花巻市クレー射撃場への入口を過ぎてすぐ左手にある。

この地において、大正元年(1912) に出力50kWの松原発電所から送電されました。その後の時代の変化において電力事業の統合が進んだが、松原発電所は昭和七年まで使われたとのこと。

花巻電気㈱が走らせた花巻電鉄は、国鉄花巻駅から延びる軌道線で、大正4年(1915) 開業。その後、馬車軌道を買収により延伸して花巻温泉・西鉛温泉へと走ったが、昭和47年(1972) までに廃止。現在は自転車道等になっているそうです。馬面ウマヅラ電車として親しまれた出はデハ3は、花巻駅近く西側の材木町公園で静態保存されている。

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  • 花巻の電気発祥地 説明
  • 花巻の電気発祥地 木碑
  • 花巻の電気発祥地

碑文

花巻の電気発祥地

明治四十五年一月十日、花巻電気株式会社は、梅津東四郎ら八人が発起人となり岩手県下二番目の電気会社として設立された。

大正元年十一月二十日、豊沢川の水を利用した、松原発電所は出力五十キロワットの発電で、稗貫郡花巻川口町外一町二ヶ村を供給区域とし、電灯と動力の供給を始めた。

事業概要は次のとおりである。

社長 梅津友蔵
取締役 瀬川弥右衛門、梅津東四郎、宮沢善治、菊池忠太郎
監査役 橋本喜助、佐藤庄兵衛、照井孝介
資本金 七万円
発電力 五十キロワット
需要概況
 電灯…五百三十二戸、千五百八十二灯。
 料金(一ヵ月料金)…十燭光五十五銭。
 電力…一馬力(昼間)五円。

大正三年八月十三日、花巻電気株式会社は、東北地方初の電気鉄道事業の許可を受け、松原発電所を五十キロワットから百キロワットへ出力を増加し、大正四年九月六日には、花巻川口町より湯口村に至る五、一哩の営業を開始した。

その後電気の普及に努め地元産業の発展と電鉄業により交通運輸事業の業績も良好であったが、大正十年十二月に、盛岡電気工業(株)との合併が成立し花巻電気(株)は解散、その後東北配電(株)、東北電力株式会社と統合、合併があり今日に至っている。

松原発電所は、昭和七年役割を終え、廃止となりその幕を閉じた。

これを記念するため花巻市長でありました藤田万之助氏の書により、昭和五十四年五月この碑を建立した。

平成八年七月十六日

東北電力株式会社花巻営業所

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