「地獄めぐり遊覧バス」発祥の地
じごくめぐりゆうらんばすはっしょうのち
日豊本線 別府駅から 南東に700m。国道10号 別大国道と流川通りの分岐点にある損保ジャパン別府支社の前に,「地獄めぐり遊覧バス発祥の地」と刻まれた石碑が建っている。上部には当時のバス乗り場に「亀の井大型遊覧バス」「ぢごくめぐり」などの文字が書かれた 看板の写真が見られる。
この碑は碑文にある通り,油屋熊八が 昭和3年(1928) に 亀の井自動車(後の亀の井バス)を設立して, 日本初の女性バスガイドによる案内つきの定期観光バスの運行を開始したことを記念して設置された。状況としてはその通りだが、結果として「女性バスガイド発祥の地」と 「遊覧バス発祥の地」が合体したような内容となっている。
油屋熊八という人物は,明治42年(1909) に亀の井旅館(後に洋式ホテルに改装)を創業し,以来 奇抜なアイデアで 別府温泉を全国的に有名にした。特に「旅人をねんごろにせよ」(旅人をもてなすことを忘れてはいけない)という新約聖書の言葉によって,“サービス精神”を説いた。
現在 別府駅前には“天国から両手を広げて舞い降りて来たマント姿の熊八”の姿を あらわした,高さ3mほどのユーモラスな銅像が建っている。平成19年(2007) に 地元の「熊八ゆめロード建設推進協議会」が建立した。
写真
碑文
「地獄めぐり遊覧バス」発祥の地
亀の井バスの創立者・油屋熊八は,昭和三年,日本初の「女性バスガイド」と 「遊覧バス」を発案。そのコースの沿線で流川情緒や史蹟名所を美文調で説明した。 若い女性ばかりのバスガイドは,旅行者にすごい人気を博した。
地獄めぐりは 亀の井バスよ
乗ればニッコリ 乙女の車掌
名所解説 節・面白ふ
唄う車内の和やかさ平成14年3月 あなたの街の郵便局