鹿児島茶 発祥の地

かごしまちゃはっしょうのち

えびの高原線(肥薩線・吉都線)吉松駅から北へ5km、日向山 九品院 般若寺(姶良郡湧水町般若寺664-1)北側に拡がる供養塔群入口近くに看板が建つ。

国道268号には、案内標識もいくつか掲出されているがコレクションは省略する。

写真


碑文

鹿児島茶発祥の地

鹿児島茶のおこり

県内には、いくつか説がありますが、言い伝えによれば、室町幕府の初代将軍足利尊氏(一三〇五ー一三五八)が、九州に陣をすすめたとき、吉松の般若寺に本陣を定め、山城の宇治から種子を取り寄せ、同寺院境内に播種し次第に全村に広まったとされています。また、『吉松町沿革史』によると、般若寺の開山住持が京都・宇治から下山し、寺の境内に茶の木を植え、門徒に製法を伝授したと記されており、これらのことが鹿児島の茶に関する最も古い記録となっており、いずれも鹿児島県茶業史に記されています。
また、江戸時代後期に、薩摩藩が編さんした「三国名勝図会」では「当郷諸村の内に多く産す、名品種々あり、本藩の内、茶の名品は吉松、都城、阿久根をもって上品とす、その内にても、吉松の産は、往古より特に久しく名品を出す、およそ当郷の地は、茶性にあいかない、茶種を播かざれども、山林の間、天然に生じやすし、その名産あるおして知るべし」、「茶園 当寺の境内に多し、名品にして、余にコレを賞味す、名を『朝日の森』と呼へり」と記され、当寺の茶は品質が良く、生産が盛んに行われ、茶の栽培、製茶は、この般若寺から藩内に広がったと言われています。

般若寺茶の特徴

般若寺の茶樹は、背丈2mほどにもなるものや、葉が椿大の大きさになるなどの特徴があります。
現在は、茶園と呼ばれるほどの密植は見られず、山間部に散在しています。葉は「アッサム茶」に似ており、京都・宇治の萬福寺のものと同種と思われます。
また、周囲には幼木も散見されることから、野生種ではないかと言われております。

湧水茶

湧水町では、現在でも本地特有の寒暖の差と日光が均等にあたる山麓傾斜を生かした品質の高い「湧水茶」が生産されます。
鹿児島茶発祥の地と称される湧水町特産の「湧水茶」をぜひ御賞味ください。

湧水町・湧水町教育委員会

地図

地図

姶良郡湧水町般若寺 付近 [ストリートビュー]