木原大念仏 発祥之地
きはらだいねんぶつはっしょうのち
東海道線 袋井駅から西。磐田から国道1号線を袋井市方向に行くと,磐田バイパスと合流し すぐに袋井バイパスと分岐する。 ここで、袋井バイパスに入らずに県道413号 旧東海道を進むと およそ1kmで“木原”交差点がある。
木原交差点で北に入り込んですぐのところに「夢舞台東海道」という案内標識があって, これに「木原大念仏発祥の地」と書かれている。近くに 駕籠の格好をした小屋(ゴミ集積所)があって,その道路側に 木原大念仏の様子を表わす写真とともに 説明板が貼り付けられている。
「木原大念仏」は 静岡県西部(遠州地方)の各地に残る「遠州大念仏」の一つ。武田信玄と徳川家康が戦った“三方ヶ原の戦い”の犠牲者を供養する目的で始まった念仏踊りで, 現在は宗教色は薄れて 娯楽性の強い行事となっている。現在 各地に70ほどの“組”があり,8月のお盆の時期に新盆の家々をめぐり, 横笛や太鼓などに合わせて念仏を唱えながら踊り 死者の霊を弔う。
木原大念仏は昭和56年(1981) に袋井市の無形民俗文化財に指定されている。
写真
碑文
木原大念佛発祥之地
袋井市 木原
これよりどまん中袋井
市指定無形民俗文化財 木原大念仏
1578(天正6)年の夏,高天神城(大東町)から 徳川家康軍のようすを探りにきた武田勝頼の家臣, 笹田源吾は,木原村で討ち取られてしまいました。 その後,村には疫病がはやり, 源吾の霊のたたりではないかといわれるようになりました。 村人は,笹田源吾の墓をたて, その前で行った供養祭が木原大念仏の始まりと伝えられています。 毎年,8月13・14日の2日間,新盆の家をまわり行なわれます。