松阪牛 発祥之地
まつさかうしはっしょうのち
紀勢本線 栃原駅から 北西に10km。国道166号の“深野”バス停付近から1kmほど北に進み, 大西方面へ分れる三叉路の角に, 大きな立方体型の台石に 「松阪牛発祥之地」と刻まれた背の高い石碑と 説明板が建っている。
松阪牛は, 松阪市及びその近郊で肥育される黒毛和牛。厳密には, 黒毛和種のうち子牛を産んでいない雌牛で, “松阪牛個体識別管理システム”に登録している牛をいう。
この地域では 古くから農耕用として牛が飼育されていたが, 明治になって西洋文化の影響で牛肉食が始まると肉牛として売られるようになり, 昭和初期に『全国肉用牛畜産博覧会』で名誉賞を受賞したことから全国的に名前が知られるようになった。
戦後は“松阪肉牛共進会”が開催されるようになり, 優秀な肉牛が出品されて松阪牛の名声を高めている。 平成14年(2002) からは BSE対策や産地偽装事件への対応のため 子牛の導入から出荷までを管理する “松阪牛個体識別管理システム”が発足し, これに登録した肉牛のみを「松阪牛」としている。
発祥碑から 数百m南には「松阪市飯南和紙和牛センター」があって, 松阪牛と深野和紙を紹介する資料館として公開されている。
写真
碑文
松阪牛発祥之地
深野は
山紫水明・人心豊かな土地柄なれども
耕地に恵まれず,古くから
木地・蚕・和紙 等を
生計の一助としてきましたが
近代の文明開化・西欧食文化の変遷を
先取りした先駆者の指導により邑 を挙げて,和牛肥育と販路の拡大に
誠意を尽くしてきました。
今では,世界のブランド
「松阪牛発祥の地」
として,有名であります。