中ノ沢 こけし 発祥の地

なかのさわこけしはっしょうのち

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どなたか見てきてください!

福島県のへそ猪苗代湖から国道115号で北東へ17kmあまり、中ノ沢温泉・沼尻温泉の入口のシンボルとなる沼尻駅跡から700mほど県道24号 中ノ沢熱海線を進んだ、中ノ沢温泉入口近くの雑草が生い茂る空き地に標柱がある。

当地は中ノ沢の特徴的なこけし「たこ坊主」の祖、岩本善吉が大正時代にこの地に住み着き、近所の要望にまかせて作り始めたものが人気を呼び広まったということだ。

中ノ沢こけしの一番の特徴は、その愛らしい、そしてどこかユーモラスな表情にある。多くのこけしが描くおかっぱ頭ではなく、頭頂部が赤く塗られ、目と口が中心に寄った、まるで「たこ坊主」のような独特の顔立ち。これは、かつて「こけしは子供の玩具」とされていた時代に、子供たちが喜ぶようにと工夫されたものと言われる。この個性的な表情は、他の系統のこけしとは一線を画す。

長らく、その地理的な近さや一部の様式から「土湯系こけし」の亜流と見なされてきた。しかし、その独特の表情や歴史的背景、そして工人の技術が独立した系統としての価値を持つと評価され、平成30年(2018) に「中ノ沢系」として正式に独立した系統として認められました。これは、こけしの歴史において非常に大きな出来事であり、中ノ沢こけしの独自性と重要性が改めて示された瞬間だった。

現在でも、中ノ沢温泉周辺には中ノ沢こけしを受け継ぐ工人たちがおり、伝統を守りながら新たな作品を生み出している。

写真


碑文

中ノ沢こけし発祥の地

豪放磊落 一芸に秀で 流浪の果て たこ坊主 生む

地図

地図

耶麻郡猪苗代町蚕養沼尻山甲 付近 [ストリートビュー]