扇塚
おうぎづか
京都市内を流れる鴨川を跨ぐ国道1号線 五条大橋の西詰めの植え込みに、扇形の石碑が立つ。その手前に黒い石板が埋め込まれ、さらに橋の近くにはステンレス製の案内板がある。ステンレス板には黒い石碑に刻まれたものが常用漢字に直されて書き直されている。
写真
碑文
扇塚の記
扇は平安時代の初期この地に初めて作られたものである ここ五條大橋の畔は時宗御影堂の遺趾であり 平敦盛没後その室本寺祐寛上人によって得度し蓮華院尼と稱し寺僧と共に扇を作ったと言い傳えられている この由緒により 扇工この地に集まり長く扇の名産地として廣く海外にまでも喧伝されるに至った いまこの由來を記してこれを顕彰する
昭和三十五年三月十五日
京都市長 高山 義三