川柳 発祥の地

せんりゅうはっしょうのち

地下鉄 浅草線・大江戸線 蔵前駅と地下鉄 大江戸線・つくばエクスプレス 新御徒町駅の中間、三筋2丁目交差点の南東角に、茶色い石の箱のように見える発祥碑が建っている。この記念碑は平成19年(2007) 8月25日に除幕式が行われた。

川柳は五七五の十七文字の定型で成り立つ短詩。口語が主体で、季語や“や・かな・けり”などのいわゆる“切れ字”の制限がない、詠む対象は社会諷刺や人間模様などが多い、などの点で俳句と趣を異にする。

もともと七七の題(前句)に五七五の句を付ける遊び=「前句付」から七七を省略し五七五として独立したとされ、江戸時代柄井からい川柳せんりゅうが選んだ句から呉陵軒可有ごりょうけんかゆうという人物が『誹風はいふうやなぎ多留だる』にまとめて刊行したことにより盛んになった。このことから「川柳」という名前で呼ばれるようになった。

この時代は前句付が非常に盛んで、川柳はその選者として活躍し、その選句の数は33年間に260万句という驚異的な数にのぼるという。

川柳の墓は碑の近くの龍宝寺にある。


平成31年(2019) に訪問したところ、天面の文字の白色はすっかり褪色していた。

写真

  • 川柳発祥の地
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  • 川柳発祥の地 (2019)
  • 川柳発祥の地 (2019)
  • 川柳発祥の地 背面(2019)
  • 川柳発祥の地 天面 碑文 文字色褪色(2019)

碑文

川柳発祥の地

台東区長 吉住弘

宝暦7年(1757)8月25日、当地(旧浅草新堀端天台宗龍宝寺前)里正柄井八右衛門、無名庵川柳と号し、初めて万句合を開巻す。爾来文運旺んに、逐には文芸の名をもって呼ばれ、今日に至る川柳隆盛の礎を開く。本年その250年に当たって後学相諮り、一碑を建てて開祖の遺業を顕彰し、永く歴史に留めんと祈念するものなり。

平成19年8月25日

川柳250年実行委員会

柄井川柳
  (1718~1790)

川柳二五〇年実行委員会代表
台東区長・会長
吉住 弘
都議会議員・顧問
服部征男
実行委員長
前田安彦 雫石孝子 天根夢草
主唱者・撰文
尾藤三柳 鈴木瑠女 秋山春海
十五代目
脇屋川柳 遠川美竹 石田一郎 大野風柳 斎藤弘美 大田紀伊子 斎藤大雄 八木柳雀 青田煙眉
九世川柳馬子
芳忠 淳 台東区 藤井末成 松橋帆波
肖像レリーフ
大川幸太郎 台東区 伊東睦子 堺 利彦
事務局長
尾藤一泉
世話人
内田博柳 ほか37名
協賛
オリックス バイエル薬品 スナックフードサービス 日本川柳ペンクラブ 川柳学会 雄山閣 栄久堂 東京新聞社 新葉館出版 ほろほろ忌句会 故渡邉信一郎内 かつ世 故杉野草平 田中秀子 ほか
後援
文化庁 東京都 台東区 蔵前三桂町会 ほか

地図

地図

三筋2丁目交差点 付近 [ストリートビュー]