四万温泉 発祥の地

しまおんせんはっしょうのち

吾妻線 中之条駅から北ヘ20kmほどの、群馬県北部の「世の塵洗う四万しま温泉」。温泉街最奥の日向見ひなたみ地域の北のはずれにある日向見薬師堂前に設置された御夢想の湯の暖簾に染め抜かれているのだが、暖簾や旗はコレクション外……とよく見ると、左右入口の間にある説明で、四万温泉発祥の地であることが記されている。

源頼光の家臣で、渡辺綱、坂田金時、卜部季武と共に四天王と呼ばれた碓氷貞光が、 越後(新潟県)から上野国(群馬県)に越えるときにこの四万の地に訪れて、山のたたずまいや谷川の響きに心を澄まし、夜もすがら読経をした。 夜半の頃、どこからともなく童子があらわれ、『汝が読経の誠心に感じて40000の病悩を治する霊泉を授ける。我はこの山の神霊なり。』
夢うつつにこの神託を聞いた貞光は、覚めて後に湧出する温泉を見つけた。この事に感じた貞光は、一宇の堂を建立して自らの守本尊の薬師如来を安置し、日向守貞光寺薬師瑠璃如来と号し、温泉は「御夢想の湯」と呼び、神託にちなんでこの地を四万しまの郷と名付けたという伝説がある。

八百万やおよろずの国での四万とは中途半端な5%だがちょうど5%でもある。

ほかにも征夷大将軍として蝦夷征伐に来た坂上田村麻呂が、 この地で入浴したことが始まりという伝説もあるようだ。

写真

  • 御夢想の湯 建屋
  • 四万温泉発祥の地
  • 御夢想の湯

碑文

御夢想の湯

御夢想の湯

永延三年頃、源頼光家臣四天王の一人、日向守碓氷貞光の夢まくらに童子が立ち、四万の病脳を治す霊泉を教えたという伝説から名付けられた古湯。
また、延暦頃、坂上田村麻呂が東夷征伐の途中に入浴されたという伝説もある。四万温泉発祥の地とされている。

泉質 石膏泉
開放時間 9時~15時

地図

地図

中之条町四万 付近 [ストリートビュー]