塩原温泉 発祥の地
しおばらおんせんはっしょうのち
写真
碑文
元湯温泉の歴史は古く、大同年間(今から一一〇〇余年前)に如葛仙という人が温泉を発見したと伝えられている。
地名のとおり、塩原温泉発祥の地であり、当時、八五軒の家々があり、かなり栄えたが万治二年(一六五九年)二月末日の大地震でほとんどか全滅した。
八〇〇年から一〇〇〇年に及んだ
元湯繁昌は、夢の如く消え去ったのである。
つぶれ残った家々も、新湯、上塩原及び下塩原等に移り、その後元湯温泉は、無住の地となった。
また、正徳三年(一七一三年)には、温泉神社及び石幢(石灯籠)は、元湯温泉から新湯温泉に移遷される。(現在、新湯温泉街東上にある。石幢は県の指定有形文化財)
今では、旅館三軒があるだけで、ひなびた味をよく残しており、ここを訪ずれる人も多い。
毎年、九月には、温泉に感謝するため、塩原温泉湯まつりが行われるが、分湯式には、ここの源泉を汲んで塩原十一湯の各祭壇に分けられ、いかにも湯の街、塩原らしい行事である。(参考 塩原町誌)