「鳥もつ煮」発祥の店
とりもつにはっしょうのみせ
中央線 甲府駅 南口前の奥藤本店甲府駅前店の入口脇に表示がある。鳥もつ煮は平成22年(2010)の『第6回B-1グランプリ in 厚木』においてゴールドグランプリを獲得した。
鳥もつ煮は,それまで全国的にはほとんど無名だったが,甲府においては戦後早い時期から多くの飲食店が提供する,特徴的な食文化であった。これが全国区に飛躍するために「甲州鳥もつ煮」という呼称となった。
「甲府鳥もつ煮」は戦後間もない昭和25年頃,甲府のそば屋「奥籐」で誕生したとされる。物資不足で砂糖も容易に手に入らない時代に,鶏のモツ(主に砂肝・ハツ・レバー・キンカンなど)がただ捨てられていたのを,工夫して活用した料理である。牛や豚を使用した“もつ煮込み”“もつ鍋”などとは異なり,砂糖と醤油だけのタレを煮立たせ,ここに鳥もつを入れて絡めながら煮詰め,テリが出て飴状になったら完成となる。これが大好評を博し,やがて甲府一帯に広がってそば店の定番料理となった。
焼鳥屋発祥ではなくおそば屋さんで鳥もつ煮を食べる習慣点がユニークである。
立ち寄りその名物をいただきたかったが、営業時間外だったのでありつけなかった。残念。(2019)
写真
碑文
元祖「鳥もつ煮」発祥の店
「鳥もつ煮」は戦後間もない昭和25年ごろ,当店で誕生致しました。まだ砂糖が貴重だった時代,甘辛いタレをまとった鳥もつ煮はお客さまに大好評で,いつのまにか山梨県内のそば店へと広まったのでした。