ADSL 発祥の地
えーでぃーえすえるはっしょうのち
飯田線 伊那市駅から 南東に1km。伊那東小学校の300m南東に“いなあいネット”伊那市有線放送農業協同組合(伊那市境1420)の本局がある。 この建物の玄関前に 小ぢんまりしたスマートな発祥碑が建っている。
ADSLは ブロードバンドネットワークの代表選手として 一世を風靡し,現在は光ファイバーに その座をゆずりつつある。日本国内における ADSLのフィールドテストが この伊那の町から 始まったというのは 意外な感じがある。
いなあいネットでは, もう時代遅れと言ってもいい有線放送電話にいち早く光ファイバーを導入。 NTTと電話回線を接続するなど, 有線放送の形を残しながら大変革を行ってきた。そして 平成9年(1997), 国内で初めて伊那市有線放送農協の有線放送電話網を使った公衆ADSL技術の実証実験が始まった。ちなみに 東京でADSLのサービスが始まったのは, この2年後の平成11年(1999) のことである。
平成19年(2007) 10月17日に, 実験開始から10年がたったことを記念して「ADSL発祥」記念碑の除幕式が行われた。ここを訪れたのは 10月22日。除幕式の5日後のことだった。
なお, 小さな写真では見にくいかもしれないが, 「発祥の地」と書かれたパネルを支持している ポールは, どうやら電柱のポールを短く切り取ったものらしい。ポールに登るための足場ボルトが 2~3本見えている。
記念碑設置者が伊那xDSL利用実験連絡会であるのは、当時どの通信規格が市場の主流になるか未確定であり、複数存在するDSL(Digital Subscriber Line:デジタル加入者線)技術の総称として用いられたため。DSL技術には、上り・下りの通信速度や用途に応じて以下の複数の規格が存在していた。
- ADSL(Asymmetric DSL):上下の速度が非対称(一般向け)
- SDSL(Symmetric DSL):上下の速度が対称
- HDSL(High-bit-rate DSL):企業向けの双方向高速通信
- VDSL(Very-high-bit-rate DSL):短距離の超高速通信
平成11年(1999) 頃の商用化初期においては、通信事業者も複数の方式を模索しており、どの方式がインフラとして定着するか未知数であったため、これらを一括りにした「xDSL」の呼称が使用された。その後、ウェブ閲覧などで下りの通信量を多く必要とする一般ユーザーの用途にADSLが適合して市場を独占した結果、「xDSL」という総称に代わり「ADSL」の名称が定着した。
写真
碑文
日本における
ADSL発祥の地1997.9.9
伊那xDSL利用実験連絡会
いなあいネット2007.10.17 10周年記念
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