光通信 発祥の地(片平)
ひかりつうしんはっしょうのち
仙台駅の南西1km。東北大学片平キャンパス内の電気通信研究所1号館前に 「光通信発祥の地」と刻まれた 黒い御影石の碑が建っている。また ここから500mほど西 東の 東二番丁通り 五ツ橋交差点近くの路上に「光通信発祥の地」と書かれた案内標識が見られる。 このような形式の標識は わりと珍しい。
この発祥碑は, 東北大学 元学長の西澤潤一教授(後に、岩手県立大学、首都大学東京で学長を歴任、平成30年(2018) 逝去)による 光通信関連のいくつかの業績を讃えて, スタンレー電気 元社長の 手島透氏によって建てられた。西澤教授が 東北大電気通信研究所時代に研究・開発した先駆的な技術は 次のようなものがある。
- PINダイオードの開発
- 静電誘導型(SIT)トランジスタの開発
- 静電誘導サイリスタの開発
- イオン注入法の開発
- 半導体材料の完全結晶育成法の開発
- アバランシェフォトダイオードの開発
- 半導体レーザーの発明
- 高輝度発光ダイオード(赤・緑)開発
- 光ファイバーの発明
西澤氏は“ミスター半導体”あるいは“光通信の父”などとも呼ばれ, 平成元年(1989) に文化勲章を受章している。
なお, この発祥碑とは別に, 川内キャンパス内にある西澤記念資料室(入試センター棟)前にも同じ文面の碑がある。
半導体研究振興会(仙台市青葉区荒巻)にも 同じ名前の碑 「光通信発祥の地」が建てられている。
写真
碑文
光通信発祥の地
THE CRADLE OF OPTICAL COMMUNICATION
心を込めて
妻みつ子の霊と共に
手島透Professor Jun-ichi Nishizawa's Inventions and Distinguished Contributions in Optical Communication
- 1950
- pin photodiode together with ion-implantation,
pin diode, pnip transistor, SIT- 1952
- Avalanche photodiode
- 1957
- Semiconductor injection laser (external resonance)
- 1958
- Tunnell diode
- 1960
- Photo-coupler
Semiconductor laser (internal resonance)- 1964
- Fiber communication and graded index fiber
- 1965
- Semiconductor Raman laser
- 1966
- Laser flip-flop
- 1972
- Vapor pressure control in the processing of Ⅲ
- V compounds