京都工芸繊維大学 繊維学部 発祥之地

きょうとこうげいせんいだいがくせんいがくぶはっしょうのち

京福電鉄 等持院駅の200m南。公団花園団地の北端に 樹木の茂った公園があり, その東の隅に 石碑が建っている。

明治32年(1899), この地に「京都蚕業講習所」が開設され,これが 大正3年(1914)に 文部省直轄の「京都高等蚕業学校」と改称,昭和6年(1931)には「京都高等蚕糸学校」,更に 昭和19年(1944)「京都繊維専門学校」として 繊維全般の研究・教育機関となった。

昭和24年(1949), 学制改革により 京都工業専門学校と統合して大学に昇格し,「京都工芸繊維大学繊維学部」となった。昭和43年(1968)に 左京区松ヶ崎に移転し 現在に至る。

写真

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碑文

京都工芸繊維大学 繊維学部発祥之地

黄塵跡を   とゞめざる
こゝ洛西の  清き野に
精舎の如く  おごそかに
聳えて立てる 学び舎や

わが国蚕糸業の重要性にかんがみ 
政府は蚕糸に関する教育と研究を行わせるため
明治三十二年六月葛野郡衣笠村のこの地に
農商務省所管の京都蚕業講習所を創設した
その後斯業の輸出産業としての飛躍的な発展に即応して 
大正三年文部省直轄の学校となり 
校名を京都高等蚕業学校と改め
次いで昭和六年京都高等蚕糸学校となった
更に内外の進運の要請に応えて
繊維に関する学科を充実増設し 
同十九年京都繊維専門学校と改称 
名実ともに繊維全般の学術研究
及び教育機関としての威容を具現した
昭和二十四年学制改革により
京都工業専門学校と統合して大学に昇格し 
京都工芸繊維大学繊維学部となった 
同四十三年八月に校舎の整備拡充のため 
由緒深いこの衣笠の地から現在の洛北松ヶ崎に移転した
創立以来実に七十有余年を経 
その間八千余名の優れた人材を広く社会に送り出した
歴史を功績に輝く母校誕生の地を 
永く後世に伝えるため
ここに往時の学び舎の面影をしのびつつ 
碑文を刻んで記念とする

昭和五十三年三月建立
 京都工芸繊維大学
  衣笠同窓会

地図

地図

京都市北区大将軍坂田町 付近