オリーブ 発祥の地
おりーぶはっしょうのち
小豆島の南側を半周する国道436号の“オリーブ公園口”バス停から北に400m入ると、“道の駅・小豆島オリーブ公園”がある。ここから500m西の広域農道の脇に「オリーブ発祥の地」と書かれた横長の白い石碑と、その近くに副碑が建っている。
オリーブはヨーロッパで薬として使われていた。日本に伝来したのは江戸時代末期に横須賀に植えられたのが最初とされているが、残念ながらこれは根づくことはなかった。明治12年(1879) にはフランスから輸入された苗木が神戸に植えられるなど、いくつかの例はあったが、いずれも失敗に終わった。
明治41年(1908) 農商務省が、三重・鹿児島・香川の3県を選んで試験栽培を始め、三重・鹿児島の二ヶ所は生育が悪くて失敗したのに対して、香川県小豆島では519本の苗木が植えられ、3年後には507本が根付いて7Kgの収穫が得られた。その結果近隣の農家に普及して、小豆島のみならず香川・岡山・広島などの瀬戸内海沿岸に栽培が広がった。
小豆島でのオリーブ栽培の成功は、夏は日ざしが強くて乾燥し、年中温暖な地中海性気候がオリーブ栽培に適していたからで、これによって小豆島は「日本のオリーブ発祥の地」と言われるようになった。平成20年(2008) には“オリーブ植栽100周年”を迎えた。
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碑文
オリーブ発祥の地
明治四十一年 香川県は 農商務省指定オリーブ栽培試験の委託をうけ この地にオリーブを栽培 水野邦次郎ほか地元民の協力により幸いにこれが成功をみ わが国オリーブの発祥地となる 以後 官民一体の努力が稔りオリーブは県花 県木に選ばれた
ここに 平和のシンボル オリーブの栽培八十周年を記念してこれを建立する
昭和六十二年三月十五日
題字 香川県知事 平井城一
建立 小豆島ロータリークラブ