大阪 電信 発祥の地
おおさかでんしんはっしょうのち
大阪地下鉄 中央線・千日前線が交差する阿波座駅から西に500m。安治川に面して大阪税関富島出張所がある。税関の事務所裏手に『大阪電信発祥の地』と刻まれた石碑と説明の立札が建っている。
明治期における電気通信は“電信”で始まった。“電信柱”に2本の裸電線を架けて長い距離を延々と引っ張り、トン・ツーのモールス信号で通信を行った。日本に電信が伝わったのは安政元年(1854) にペリーが幕府に電信機を献上したのが最初と言われる。
電信が最初に商業的に使用されたのは明治2年(1869) のことで、東京-横浜間32kmで電報の取扱いがはじまった。関西での電信の開始はその翌年のことで、大阪の川口から神戸までの40kmに電信線が開通した。はじめ「電信」は「伝信」と書き、川口運上所内に“川口伝信局”が置かれた。
その後全国に電信網が拡大され、明治維新後10年以内に日本縦断の電信網が完成した。
大阪税関富島出張所は、平成20年(2008) 6月で廃止された。
碑は税関脇の川の堤防前に、税関発祥碑と共に移設されている。地図は撤去移設後の位置を示す。
写真
碑文
大阪電信発祥の地
川口伝信局跡
昭和33年10月1日
川口運上所跡
川口電信局跡慶応3年(1867)この地に大阪税関の前身である川口運上所が設置され、外国事務・税関事務を取扱っていた。
明治3年、川口運上所内に川口電信局が開設され、神戸まで電信線が架設された。これは日本最初の電信線であり大阪電信発祥の地である。