染井吉野 桜 発祥之里 駒込

そめいよしのざくらはっしょうのさとこまごめ

山手線・地下鉄 南北線 駒込駅の北口を出るとすぐに「豊島区立染井吉野桜記念公園」がある。名前の通り染井吉野はこの地域(駒込・巣鴨)で発祥したとのことで、その由来を説明する碑が建っている。

サクラと言えばソメイヨシノと言われるほど、この品種は日本中に広まっているが、江戸時代にこの地で“エドヒガンザクラ”と“オオシマザクラ”が自然交配してできた品種と言われる。ソメイヨシノは、一斉に咲きそろい一斉に散る様が見事なことから、日本人に好まれるとされる。(個人的にはもっと色の濃い品種の方が好みだなぁ……)

この公園は1997(平成9)年に開設され、園内にはエドヒガンザクラとオオシマザクラが植えられて親品種同士の比較ができるようになっている。

余談だが、ソメイヨシノは“クローン植物”である。このサクラは種子を作る能力がなく自力で繁殖できない。そのため世の中のソメイヨシノはすべて一本の木から接木などによって増やされたもので、遺伝子はどれも同じなのだそうである。クローン生物は親の寿命を引き継ぐという説があり、それに従えばソメイヨシノはやがて老齢化により絶滅する可能性があるという。現に各地のソメイヨシノが一斉に弱ってきており、そろそろ寿命に近づいているのではないかと言う人もいるという。たとえそうであっても、新たにエドヒガンとオオシマを交配して、"若い"ソメイヨシノを作ればいいように思うのだが、現実にはどうなのだろうか。

桜咲く季節に見てきました

三分咲くらいでしたけど。

里帰り桜が植樹されていました

「ワシントンDCから里帰りした/ソメイヨシノ/生誕の地駒込(旧染井村)に植える」という碑と共に、公園内に植えられていました。

豊島区が「ソメイヨシノ」プッシュ中です

豊島区がエラいセンセに消滅可能性都市呼ばわりされたからとは思いませんが、駒込エリアにおいてソメイヨシノを猛プッシュしているように見受けられました。ただしその表記は「染井よしの発祥の地」であったり「ソメイヨシノ発祥の地」であったり、統一されていませんでした。それがわざとなのか、打ち合わせ不足によるものなのか、あるいは派閥闘争なのかは今のところ判明しておりません。

【リンク】染井吉野桜記念公園

写真

  • 染井吉野桜記念公園
  • 染井吉野桜発祥之里
  • 染井吉野桜発祥之里
  • 駒込駅(2003)
  • 染井吉野桜記念公園(2016)
  • 染井吉野桜記念公園(2016)
  • 染井吉野桜記念公園(2016)
  • 里帰り桜
  • 里帰り桜(背面)
  • 豊島区の表示
  • 豊島区の表示
  • 豊島区の表示(2)

碑文

染井吉野桜発祥之里駒込

 駒込の一部は江戸時代染井と呼ばれ、巣鴨と共に花卉・植木の一大生産地であった。

 この地で江戸時代以後数多くの優れた園芸品種が誕生したが、中でも染井吉野は、当地の地名から名付けられ、世界を代表する桜の品種となった。

 左の絵は、植木屋の第一人者、染井の伊東伊兵衛の庭で大勢の人が花を愛でている様子である。

染井之植木屋(絵本江戸桜)
北尾政美画 1803(享和3)年

「花屋の伊兵衛といふ、つつじを植しおびたゝし、花のころハ貴賤群集す、其外 千草万木かずをつくすとなし、江都第一の植木屋なり、上々方の御庭木鉢植など、大かた此ところよりささぐること毎日々々なり」

ワシントンD.C.から里帰りした
ソメイヨシノ
生誕の地駒込(旧染井村)に植える

平成二十七年四月吉日
東京都豊島区
公益財団法人日本さくらの会

地図

地図

豊島区駒込2丁目 染井吉野桜記念公園 付近 [ストリートビュー]