スーパーの発祥
すーぱーのはっしょう
櫛田神社(福岡市博多区上川端町1-41)北門から境内に入った右手、櫛田神社会館脇に博多廉売会記念碑がある。その前には廉売碑の解説として語られている札があり、スーパーの発祥であると記されている。
廉売会がスーパーマーケットの発祥であるとは、やや飛躍しすぎていて感心するも、生活協同組合に似ているなとも感じる。
写真
碑文
博多廉賣會記念碑
大正六年歐州戰乱影響ノ為メ物價昂騰シ翌七年ニハ一層甚シク世上困難ノ聲荐リニ臻リ頗ル不安ノ状勢ヲ呈予等憂慮措ク能ハズ密ニ其原因ヲ調査シテ原産地價ト消費者ノ支拂フ價ト大差アル事ヲ発見シタリ是に於テ之レガ調節ヲ為シ此ノ困難ヲ救濟セント企圖シ各自資金を醵出シテ年ノ十月博多廉賣會ヲ組織シ櫛田神社境内ニ日ヲ定メ市場ヲ開キ原價ヲ持テ日用品ヲ販賣セリ爾来福岡市公設市場及各所ニ廉売市場起リ物價ノ昂騰ヲ牽制シテ救リ頗ル不安ノ状勢ヲ呈予等憂慮措ク能ハズ密ニ其原因ヲ調査シテ原産地價ト消費者ノ支拂フ價ト大差アル事ヲ発見シタリ是ニ於テ之レガ調節ヲ為シ此ノ困難ヲ救濟ノ道ヲ開キタルハ全ク本會嚆矢ノ爲メト云フモ誣言ニアラズト信ズ矣九年五月素志既ニ達成セシヲ持テ觧㪚式ヲ擧ゲ記念トシテ神社ニ金幣一薹及南門前ニ賣店二棟ヲ獻納ス仍テ之レガ梗槪ヲ記シテ後世ニ殘スト云爾
博多廉売の碑
「大正六年欧州戦乱影響のため物価昂騰し翌七年には一層甚しく…」と伝える当時、食料品を始め諸物価の異常な値上りの原因は流通機構に欠陥があるとして、大正七年十月博多部有志相計り「博多廉売会」を組織し、当社境内に市場を開き産地直送、原価販売。以来市内に公設市場、廉売市場ができ、物価の昂騰もようやく抑制され庶民生活に大きな改善をもたらした。廉売とは安売りのことで、博多福岡では市場を「レンバイ」と呼び、又今のスーパーの発祥は茲博多であろう