尼崎 ガス 発祥の地

あまがさきがすはっしょうのち

阪神電鉄 尼崎駅の北 250m。大阪ガス尼崎事業所の南側のコンクリート塀に, 道路に面して「尼崎ガス発祥の地」と書かれたパネルが貼り付けられている。

この地は 明治45年(1912) に設立された「尼崎瓦斯株式会社」のガス製造工場だった。昭和20年(1945) に 大阪ガス㈱に吸収合併され, 阪神間のガスの供給拠点として重要な役割を果たしてきたが, 平成2年(1990) にガスの天然ガス転換に伴いガスの製造を停止した。

写真

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碑文

尼崎ガス発祥の地  (大阪ガス尼崎工場)

 明治45年(1912)5月, 尼崎の資本家渋谷佐平・中塚弥平らによって尼崎瓦斯株式会社が創立されました。同社は同年12月, 尼崎町大字別所村(現在地)に石炭を原料としたガス工場を完成し, 尼崎町(現在の尼崎市南・中央部)一円を供給区域として開業しました。需要家数も開業当初は550戸でした。大正14年(1925)隣接の小田・立花村に区域が広がると、2,629戸に急増しました。昭和19年(1944)市内全戸数の20%にあたる14,435戸に普及しました。ガスは最初燈用として使われ, 後には燃料として使われました。
 当工場は, 昭和20年(1945)4月大阪ガスに合併, 尼崎営業所となりましたが, 同年6月空襲で工場施設は損傷し, 建物も全焼しました。戦後の復興の中で32年から関西熱化学㈱からコークス炉ガスの購入を開始し, その後35年にはガス圧送機, 無水式ガスタンク(容量10万立米)を設置しました。この10万立米のガスを1戸の家庭で使用すると, およそ100年は使用できる計算になります。
 昭和56年10月尼崎工場と改称し現在に至っています。
 このように当工場は阪神間のガスの供給拠点として重要な役割を果たしています。

尼崎教育委員会

地図

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尼崎市東難波町5丁目 付近 [ストリートビュー]