日比谷通りの“御成門”交差点。東京パナソニックビル1号館に接する形で石碑と説明板が建てられている。

明治になっても 公衆衛生水準は上がらず, 国外からはコレラなどの伝染病がたびたび持ち込まれ 国内に大流行を引き起こしていた。ドイツ留学から帰国した北里柴三郎はこの事態を憂い, 「大日本私立衛生会附属傳染病研究所」を設立した。この研究所では, 北里柴三郎によるペスト菌の発見, 破傷風菌の純粋培養, ジフテリアの血清開発や, 志賀潔による赤痢菌の発見, 野口英世の輩出など, 伝染病撲滅に多大の貢献をし, 多くの学術的功績を残した。

大正3年(1914) には 伝染病研究所が文部省に移管されることとなったが, これに反対する北里ら職員の多くが辞職して私立北里研究所を設立した。その後 幾度かの変遷を経て東京大学医科学研究所と組織・名称が変わり, 現在も日本における先駆的な生命科学の研究所として活動している。

東京パナソニックビル1号館は取り壊され、遅くとも2013年には石碑も撤去された。

建て替え後、植栽の中に移設された→ 伝染病研究所発祥の地

写真

碑文

地図

港区芝公園1丁目 付近 [ストリートビュー]