東灘区役所 発祥の地

ひがしなだくやくしょはっしょうのち

阪急電鉄 御影駅の南。兵庫県予防医学協会と浜御影保育所の境界付近に金属プレートが建っている。

東灘区は, 神戸市の瀬戸内海に面する7つの区(垂水区・須磨区・長田区・兵庫区・中央区・灘区・東灘区)の中で最も西に位置し, 東隣りは芦屋市と接している。明治22年(1889)に市町村制が施行されて神戸市が誕生し, 同時にこの一帯には 御影町・住吉村・魚崎村・本庄村・本山村の 5町村が誕生した。その後、交通機関の発達で東灘地区は大阪・神戸の郊外住宅地として発展し, 昭和25年(1950)に神戸市と合併して東灘区となった。

この場所は 合併前の旧 御影町役場があった場所で, 合併後は東灘区役所がおかれていた。 現在、当時の建物は残っていないが, 浜御影保育所の前には「旧御影町役場跡」のプレートが 表示されている。

なお, 碑文に「区政百周年の日に」と書かれているが, 東灘区が発足してから まだ50年余りで, 100年は経っていない。おそらく 御影町などができた 1889年を起点としているのだろうが, まぎらわしい表現だ。

写真

  • 東灘区役所発祥の地
  • 旧御影町役場跡 プレート
  • 東灘区役所発祥の地

碑文

東灘区役所発祥の地(旧御影町役場跡)

この地は,昭和25年,武庫郡御影町・住吉村・魚崎町・本山村・本庄村が神戸市と合併し, 東灘区として発足したときに最初の区役所を置いた場所である。
 もともとこの地は明治22年に市制・町村制による御影町が誕生した際, 町役場が置かれた場所で, 大正13年には, 清水栄二氏(御影公会堂の設計で知られる)設計の近世ドイツ風の鉄筋コンクリート造2階建の御影町役場が建築された。
 合併後は, ここに東灘区役所と区役所御影出張所が置かれ, 昭和30年に区役所が住吉に移転するまで, 東灘区政の中心となった場所である。
 なお, 最初の区役所の建物(旧御影町役場)は, 老朽化のため 昭和53年に解体された。

(文・道谷 卓)

区政50周年の日に,

東灘区役所

(区政百年と記されていた痕跡がないので、コレクターの一方的な見間違いと思われる。区政50年の平成12年(2000)に設置されたのだろう。)

地図

地図

東灘区御影本町6丁目 付近 [ストリートビュー]