密教 東漸 日本最初 霊場
みっきょうとうぜんにっぽんさいしょのれいじょう
福岡市営地下鉄 祇園駅の1番出口を出ると、東長寺がある。東長寺の山門前に「密教東漸日本最初霊場」と刻まれた大きな石碑が建っている。
“密教”とは秘密仏教の略称で、一般の仏教(顕教)が全ての信者に教義を言葉や文字でわかりやすく説くのに対し、神秘主義的な教義を一人の弟子に対して一人の師匠がついて教えを説く、いわゆる“口伝”によって伝えることが特徴で、一般人の理解を超えているという点で“秘密の教え”であるためこのように呼ばれる。密教と呼ばれる宗派は天台宗(台密)と真言宗(東密)がある。
日本に本格的に密教が紹介されたのは、唐の長安にある青龍寺(唐における密教の拠点)で学んだ空海(弘法大師)が平安時代の806年に日本に帰国し、この地に東長寺(東長密寺)を開いたことに始まるとされている。その後天皇より京都の東寺・神護寺を賜り、最終的に高野山を総本山として真言宗が開宗された。
山門前の大きな石碑は、平成18年(2006) に東長寺創建1200年を記念して、長安(現 西安市)の青龍寺より贈られた記念碑。上部に双龍、台座部分に亀があしらわれた唐時代の代表的なデザインである。
なお「
写真
碑文
弘法太師開基
密教東漸日本最初霊場
西安 青龍寺住持 寛旭